フレンズ〜ポールとミシェル

公開当時『小さな恋のメロディ』と並び称された名作が初DVD化!

『フレンズ』DVDジャケ写真
『フレンズ〜ポールとミシェル』
監督:ルイス・ギルバート(『アルフィー』『007/ムーンレイカー』他)
パラマウント・ジャパンより発売中

 1971年のイギリス映画。1971年といえば、この年日本で公開されたヒット作として『ある愛の詩』、『小さな恋のメロディ』が筆頭にあげられる。ちょうど純愛ブームの年である。

 『小さな恋のメロディ』は僕でも知ってる。いまだに人気が高い作品だ。日本でしか当たらなかった映画だが、当時の世代映画として根強いファンがいる。一方『フレンズ』はどうか。『フレンズ』は僕もついこの間まで知らなくて、ウチの掲示板で話題になって僕も初めてその名を知ったくらい。おそらく、当時の世代の人もすっかり忘れていたタイトルなのではないかと思う。

 これが日本では公開当時、『小さな恋のメロディ』と同格扱いされたということらしい(日本では『フレンズ』の輸入が遅れて『小さな恋のメロディ』の半年後になって公開されているが、本当は『フレンズ』の方が製作が先)。当時の人にとっては知らない人はいない作品とのことで、この世代に生まれた僕の友人(一番好きな映画は『小さな恋のメロディ』だそうです)もこの映画を知っていたし、主演女優のアニセー・アルヴィナの名前もしっかりと覚えていた。

 今月になって、この映画が初DVD化された。今までDVDにならなかったのが不思議なくらいで、当時のファンにとっては待望の発売になった。これは、よく『小さな恋のメロディ』の2人を2・3年成長させた映画だと評される。僕は先週サンプルを送ってもらって、初めて鑑賞したが、今みてもかなり面白い映画だった。確かに2作は似ている。主役の2人もそっくりだし、主役を取り巻く周りの人たちもなんだか似ている。しかし、『小さな恋のメロディ』は今見ると普通の映画だが、『フレンズ』は今の感覚で見ても、かなり新鮮である。公開当時は相当センセーショナルだったに違いない。

 扱っている題材が衝撃的。子供のセックスと妊娠である。これを聞いて、僕は最初はすごくベトベトしたものを想像していたけれども、実際見てみるとこれが瑞々しくて、ピュアな感じに描かれいていたのが意外だった。セックス・シーンもまったくセクシャルな感じがしなくて、キラキラと輝いている感じ。

 子供が2人だけで同棲して、自力で一日一日をたくましく生き抜いていくところにも感動した。結婚から出産まで自分たちだけでやってしまう。僕も数多くの映画を見てきたが、へその緒を切るシーンを見たのはこれが初めてである。

『フレンズ』場面写真。2人が裸で抱き合うシーン

 綺麗な綺麗な映像。2人だけがそこにいればそれでいいという感じの、見渡す限りの地平線。夕日に反射する水面の輝きが眩しい。まるで無人島に2人だけで暮らしているような、そんな印象である。一度ケンカして分かれたときには、ものすごい寂しさがじわじわとこみ上げてきた。立ち止まって、また走って引き返すシーン。ポスターになった有名なシーンである。無我夢中で戻ってくるところにすこぶる感動した。

 音楽は英ロック歌手のエルトン・ジョンが担当している。これが彼にとって初の映画音楽になった。エルトンのパワフルな歌声が、二人の愛のたくましさを表現しており、これ以上ない出来栄えである。この点がビー・ジーズの『小さな恋のメロディ』と比較されたのではないかと思う。

 惜しくも2年前に他界した主演女優のアニセー・アルヴィナは、当時17歳。17歳でヌードとセックスだから、今考えてもこれはすごい映画である。アニセーの汚れなき美しさ、透き通った声にはただただ感嘆するばかり。

松田美由紀さんが語る『フレンズ』

 3月20日、汐留にて、松田美由紀さんを迎えての『フレンズ』の試写会が開催された。松田さんは子供の頃、『フレンズ』をリアルタイムで見た世代である。松田さんは『フレンズ』について「女優になるきっかけのひとつになった。ラブってこういう感じの色だよねと思える綺麗な映画です」と絶賛した。(2008/3/20)

松田美由紀さん