アラン・リックマン
No.337 Alan Rickman (1946-) British Actor
アラン・リックマンはちょっと前までは知っていたらかなりマニアックな映画ファンと思われたものだが、今となってはすっかりこの顔と声も馴染んできた感じがする。最近も『パフューム ある人殺しの物語』(06)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(07)など色々な映画で顔を見るようになった。これも『ハリー・ポッター』(01)シリーズのお陰だろう。
『ハリポタ』は先生とかゲストが案外と豪華で、アラン・リックマンの他にもマギー・スミスやエマ・トンプソン(なんだかんだでよく共演してる)など、「おおこの人にやらせたのか!」と、イギリスのかなりマニアックな役者を起用してくる人気シリーズである。アラン・リックマン演じるセブルス・スネイプ役は『ハリポタ』の中でも最も印象的なキャラクターの一人だった。むむむ、どこかで見た顔だなあと思ったら、やっぱり『ダイ・ハード』(88)のあの悪役なんだよね。気づいたときに思ったのが「今もまだがんばってるんだ」という感じだったんだけど、あれからめきめき売れてきて、群像恋愛ドラマ『ラブ・アクチュアリー』(03)ではあれだけの顔ぶれの中でも最も重要な人物を演じてたから驚いた。ちょっと怖い顔のおじさんなので、悪役の方がお似合いかと思っていたら、そこを逆手にとって優しい旦那の役という感じが憎いね。僕は『ラブ・アクチュアリー』を見て、アラン・リックマンの名前をしっかり覚えておくことにした。
プロフィールを見てみるとそれまでにラスプーチンを演じていたり、日本の演出家蜷川幸雄の英国公演作品に主演したり、なかなかいい仕事をしているではないか。『いつか晴れた日に』(95)、『マイケル・コリンズ』(96)、『ギャラクシー・クエスト』(99)、『シャンプー台のむこうに』(00)などにも出演。『ロビン・フッド』(91)では英国アカデミー賞を受賞。エマ・トンプソン主演の『ウィンター・ゲスト』(97)では監督に挑戦し、大絶賛されている。
とてもイギリスらしい俳優だと思う。他のイギリス系の俳優と同じく、彼もシェイクスピア俳優であるが、その系統の映画がないのがもったいない。