HEROES ヒーローズ
全米の話題を独占した人気海外ドラマがいよいよDVDリリース!
(c)2006/2007 Universal Studios. All Rights Reserved.
『HEROES 1 DVD』980円
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
2008年2月22日からレンタル&発売開始
人気海外ドラマ『HEROES』のDVDがいよいよ22日からリリースされることになった。これは日本でも社会現象が起きそうな予感。これの何がすごいのかというと、まずその話題性。シーズン1放送時には、これでもかというくらいに全米の話題を独占した。まず2006年-2007年の新作ドラマ視聴率のNo.1を獲得。これは放送局のNBCネットワークにとっても、新作ドラマとしては過去5年で最高視聴率になる。エピソード通算の延べ視聴率でも『24シーズン6』、『LOSTシーズン3』を超える数値を出し、シーズン最終話競争では裏で放送していた『24』に圧勝した。一般人の人気投票でも1位に選ばれており、日本でも『24』を超える傑作として前評判がよく、DVD化が切望されていた。
視聴率だけではない。アメリカの2大テレビ賞であるエミー賞とゴールデングローブ賞では作品賞と助演男優賞(これについては後述する)にノミネートされた。このことから批評家や業界人の受けも良いことが証明されよう。
このドラマは、ある日超能力に目覚める十数人の男女を描いた群像劇だ。アメリカはニューヨーク、ロサンゼルス、テキサス、ラスベガス、さらにはインド、日本と、世界中を舞台にして、赤の他人だった登場人物たちが微妙に絡み合っていくその手際は、これぞ群像劇の真骨頂。1話1話が濃厚で、1話見たら、続きが見たくてもう我慢できなくなってしまうこのウズウズ感は『24』以上だろう。
あるものは空を飛び、あるものは人の心を読み、あるものは未来を予知する。スタン・リーのコミックばりにものすごい超能力者が大勢出てくるが、みな外見は普通の人間というのが味噌。ビビビというレーザー光線が出るわけでもなく、原色の衣装を身にまとっているわけでもない。ごく普通の一般人が動揺しながらも、しだいにヒーローになっていく過程が面白い。
出演者の面々もこの作品から大出世を果たした。白人も黒人もアジア人もヒスパニックも、人種に関係なく、みんなが大活躍するところが、このドラマがあらゆる視聴者の人気を獲得できた理由のひとつかもしれない。不死身のチアリーダーを演じたヘイデン・パネッティーアは以前は『バグズ・ライフ』、『ダイナソー』などで声優をしていたことはあったがまだ無名だった。しかし今ではハリウッドの大物スターと肩を並べるほどの人気である。また、セクシーなビデオチャットストリッパーを演じたアリ・ラーター(『バイオ・ハザードIII』のクレア役の人)は某男性誌の人気投票で6位にランクインされるほど男性ファンが多い。
なんといっても一番の出世頭はマシ・オカ。彼の本職はILMのVFXスタッフだが、このドラマに出てからNo.1の人気キャラになった。彼は東京生まれの日本人。今やアメリカで最も知名度の高い日本人である。彼のセリフはマシ・オカ自身が英語の台本を翻訳してすべて日本語で喋っている。両手をあげて「ヤッター!」という彼が考えた決めセリフは全米で大流行。シリアスなドラマの中で彼だけがコミックリリーフ的な役どころに回って、『スター・トレック』オタクのサラリーマンを好演しており、なんとエミー賞とゴールデングローブ賞の助演男優賞に堂々とノミネートされているのだから、日本人としてはこれを見ないわけにはいかない。しかもシーズン2ではあの田村英里子がレギュラー出演(日本の女優としては初の快挙)しているのだから、これはもうこれからも目が離せないだろう。(2008/2/4)