『全然大丈夫』荒川良々さん、木村佳乃さん
初日舞台挨拶
1月26日、渋谷シネクイントにて、『全然大丈夫』の初日初回上映後、舞台挨拶があり、主演の荒川良々さん、木村佳乃さん、監督の藤田容介さんが登壇しました。これはこうして取り上げるだけの価値のある本当に良い映画なので、先々週の試写会舞台挨拶に続いて、今回もシネマガが取材しました。
荒川さんは、出てきていきなり「舞台挨拶とかイヤなんですけど」と挨拶。本当に人前で話すのが苦手なようで、司会者に「苦労したシーンは?」と聞かれると首をかしげて「わかりませんね」、「面白かったシーンは?」と聞かれると「どうでしょうね」とあまり多くを語りません。荒川さんはこれが商業映画初出演作となるので、司会者に「最近取材が多かったでしょう」と聞かれると、今度は照れくさそうに「取材はイヤですね。口コミで広がって欲しいので。でも仕事ですもんね」といった調子でした。会場は荒川さんのテンポにのせられて、一気にユル〜いムードにつつまれました。
それとは対照的に木村さんは終始元気。苦労したシーンについて聞かれると、「今でもティッシュの箱を開けると監督の顔が浮かんでくるほど、ティッシュは何度も開けました。最後は指が疲れて動かなくなりました。ティッシュの箱を開けられないお芝居をするのは結構大変なんですよ」と熱く語りました。監督がいうには20箱は開けたとのことです。他にも「暴行を受けるシーンを撮影した後、体中泥だらけで汚れたままホテルに帰って、まわりの人にじろじろ見られたのが苦労しました」と思い出話を語っていただきました。
映画の中ではありえないほど手先が不器用な女性を演じた木村さん。本日は原色の衣装を着て登壇しましたが、よく似合っていますよね。右手中指の大きな指輪の色がいいアクセントになっています。指輪にはなぜか射手座の絵が描かれていましたが、これにはどのような意味が込められているのでしょう?
『全然大丈夫』のキャッチコピーは「勝たないで幸せになる方法を教えます」。その方法とは何かを監督にうかがったところ、「これは宣伝コピーなんで、僕は教えますというスタンスでは撮ってません」という正直な返事が。「そんなこと言っちゃっていいんですか」と司会者に突っ込みを入れられて会場は大爆笑しました。
今度は荒川さんに幸せになる方法を聞いたところ、用意していたかのようにすぐさま「始めから負けたと思っていけばいい」と荒川さんらしい答えが返ってきました。木村さんはその意見に賛同しつつ、「母から負けるが勝ちと教わってきたので、そう思い続けて生きています」と付け加えました。しかし横から司会者に「今の若い子たちからは負けるが勝ちなんて言葉はでてきませんよね」と言われたときには「え!そうですか!ちょっと年齢を感じます」と苦笑しました。
舞台挨拶の最後には、ブログを通して『全然大丈夫』メッセージを最も多く配信したブロガーさんに、映画の中で木村さんが演じる登場人物の好きな食べ物であるちくわをモチーフにした特注のハンコが贈呈されました。
(2008/1/26 photo:sawada)
『全然大丈夫』は1月26日(土)よりシネクイントほか全国順次公開中です。(配給:スタイルジャム)
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