あ行ーお (専門用語事典)

【お】


オーヴァーラップ overlap [編] 

 前の場面がしだいに消えながら、次の場面がしだいに現れる技法。二重写し。O・L。
→ディゾルヴ、フェードイン・フェードアウト



大道具 construction [装] 

 舞台に使うもので、建物、立木、家具など、役者が手に持てない道具。
→小道具



オーバーアクション overaction [演]

 大袈裟な演技。過剰演技。



オープンセット open setting [装]

 スタジオの敷地内に建てられた屋外セット。



大部屋 [他]

 下級の俳優。ひとつの部屋を共同で使用することからこういわれる。



オール・ナイト [映]

 終夜興行。AN。
→レイト・ショー



オール・ライツ [製]

 映画の権利の獲得について、興行権利、ビデオ化権利、テレビ放映権利、関連商品権利など、全ての権利を得ること。



オカルト映画 occult film [作]

 超自然の出来事を描いたホラー映画。「エクソシスト」が世界的に大ヒットしたことでブームに火がついた。



お蔵 [映]

 完成した作品が上映されなくなること。



押す [脚]

 台詞などを強調すること。



オスカー Oscar [他]

 アカデミー賞授賞式で、受賞者に贈られるトロフィーの愛称。アカデミー賞そのものを意味することもある。MGM最大の美術監督セドリック・ギボンズがデザインした。黄金像。



遅回し undercrank [撮]

 撮影の時、フィルム速度を1秒24コマ以下に遅めること。そうしてできたフィルムを普通に映写すると、動きの早い映像になる。
→早回し



追っかけ [撮]

 追うものと追われるものを交替交替に見せるシーン。活劇映画には欠かせなかった。転じて、カットバックを意味する。
→カットバック



音ずれ out of sync [編]

 映像と音声が同調していないこと。



帯ドラマ [作]

 テレビの連続ドラマ。何回かにわけて放送する。
→クール



オフ・シーン offscene [脚]

 シナリオ用語で、画面外からの意。オフ芝居は画面に写っていない芝居のこと。



オフ・スクリーン off screen [脚]

 シナリオで、人物やサウンドなどがカメラフレームの外にあるという意味。オフ・キャメラ。OS。OC。



オプティカル optical [編]

 フィルム上で二つの映像を合成したり効果を加えたりする光学処理のこと。オプティカル・プリンターといわれる機械などを使い、編集室ではなく現像所で完了される。ブルー・スクリーンの映像や、多重露光、ストップ・モーションなどの映像が作られる。かつては特撮映画には欠かせないことであったが、近年はCG処理に移りつつある。



オマージュ homage [他]

 「敬意」を意味する。偉大な映画を引用したり、パロディにしたり、偉大な映画人を称えたりする行為。



オムニバス omnibus [作]

 独立したいくつかの短編を集めて一本の映画にしたもの。ふつう、エピソードは何らかの関連性を持つ。



オライオン Orion [製]

 ユナイテッド・アーチスツの重役たちが退社して78年に立てた映画会社。ウディ・アレンを招いて順調に勢力を高めていき、毎年良作を発表。「ダンス・ウィズ・ウルヴズ」、「羊たちの沈黙」では大手メジャースタジオを相手にして2年連続でアカデミー賞を堂々と勝ち取り、最も熱い映画会社であったが、91年に破産宣告。それからは再建に必死である。現在はMGMの傘下。【写真は会社のマーク】



オリジナル脚本 original scenario [脚]

 原作がなく、映画だけのために書き下ろされた創作シナリオ。
→脚色



音響 sound [映]

 映画の「音」を総称していう。映画館で映画を見る最大の楽しみは、何と言っても大迫力の巨大音響である。スクリーンに見える無数の小さい穴は、その裏にあるスピーカーの音を正面から通すためである。
→サウンド、サウンドトラック、ミキシング



音響効果 sound effects [編]

 台詞・音楽以外の、作り出された音。床がきしむ音や、人を殴る音などは、実際の音を使うよりも、作り出した音を使った方がリアリティやユーモアが出る。ハリウッド映画の音のほとんどは音響効果である。効果音。音響効果編集。



女形 [演]

 歌舞伎などで、女の役を演じる男優のこと。おやまともいう。市川雷蔵は映画界にも進出した女形スターである。

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