あ行ーい (専門用語事典)

【い】


イーストマンカラー Eastmancolor [撮]

 現在映画撮影で使用されているカラー・フィルム。染色転写プロセスのテクニカラー・システムとは違って、化学プロセスで発色させており、よりリアルな色彩を出すことが可能になっている。
→テクニカラー



遺作 [作]

 死後に残した未発表の作品。あるいは死後に発表した作品。



板つき [演]

 舞台では、幕が開いたときにすでに人物がいること。逆は「空舞台」という。
 映画では、俳優の位置が画面の中で動かないことをいう。



一人称映画 [作]

 見た目の映像だけで構成された映画を指す言葉であるが、前例は少ない。広義では、全てのシーンが主人公の立場になって描かれた映画を意味する。



一巻もの one-reeler [作]

 長さが10分程度の短編映画。サイレント時代に量産された。
→二巻もの



いってこい [脚]

 シーンや台詞などが重複したもの。「いってこい」になると、もたついてしまうので、重複したものはふつう省略する。



移動撮影 [撮]

 ドリーなどを使ってカメラ位置を移動させながら撮影すること。前に移動することを英語でトラックアップ、後ろをトラックバック、横をトラックパラレルという。
→トラッキング・ショット



移動ショット traveling shot [撮]

 カメラの位置が動くショット。前後左右に限らず、カメラの位置を移動させると、それは移動ショットになる。ズーム、パンとは意味が異なる。
→ズーム、パン



イマジナリー・ライン [撮]

 カメラが二人以上の人物を捉えるとき、カメラに近い二人を結ぶ見えない仕切のこと。カット編集のとき、次のカットでこの見えない仕切を越えてしまうと、カットの方向性が狂ってしまう。アクション・ライン、イマジネーショナル・ライン



イメージ image [撮]

 映像。
→サウンド



インサート insert shot [編]

 意味を理解させるために、シーンに補足的に挿入する詳細を示すショット。



インターカット intercut [編]

 テレビで、一台のカメラ画像から別のカメラ画像にカットして切り替えること。



インタータイトル intertitle [編]

 無声映画で台詞や説明文などを記したショット。



インターネガ internegative [製]

 ポジから別のポジを作るために起こされたネガ。



インディーズ indies movie [製]

 独立プロとして小規模の予算で活動する会社が制作した映画。あるいは、個人が自主制作した映画。



インディペンデント映画 independent film studio [製]

 独立系映画。ハリウッドで、メジャー系以外の映画会社。ミリッシュ・カンパニー、ヘクト・ランカスター・プロ、オライオン、ミラマックスなど。製作会社と配給会社が別々である。



インテリア interior [装]

 室内セット、室内装飾品、室内調度品。また、室内空間を装飾すること。



イントレ [装]

 カメラやライトを乗せる足場となる鉄パイプあるいは木製の台。名前は「イントレランス」から。



イントロダクション introduction [脚]

 脚本で、導入部、発端部分。また、長尺映画が始まる前の前奏曲の場面を言うこともある。

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