クリフハンガー (レビュー)

CLIFFHANGER

★★★1/2

【R指定】
<アメリカ/1993年/114分/サスペンス>
製作総指揮:マリオ・カサール/製作:アラン・マーシャル
製作・監督:レニー・ハーリン/脚本:マイケル・フランス
脚本・出演:シルベスター・スタローン
撮影:アレックス・トムソン/音楽:トレバー・ジョーンズ
出演:ジョン・リスゴー、マイケル・ルーカー、ジャニン・ターナー

ネタをあかしています

●CG映像にびっくりしたもんだ
 公開当時、かなり話題になった作品である。シルベスター・スタローンが絶壁を登っていくシーンなどがあるが、こういった危ないシーンをどうやって撮影したのだろう?と思っていたら、実はCGだった・・・。ということで、かなり話題になったもんだ。
 今ではCGもごく当たり前になったので、この映画も大して驚けなくなってしまった。この映画は時代の闇に葬り去れてしまうのだろうか・・・。いやそれはない。この映画にはハリウッドらしい演出がいたるところで見られるからだ。
  

●何から何までハリウッドらしくて嬉しくなっちゃう
 ハリウッドらしい演出といっても、ハリウッドも時代と共に随分と芸風が変わったが、この映画では”残虐”と”暴力”、そして”勝利”という今時のハリウッドらしいアクション・サスペンスの要素がつまっている。恐らく、”映画”という娯楽を知るにはもってこいだろう。第一級の体感ゲームが楽しめることと思う。
 スタローンが黒人の男と血みどろの殴り合いをするシーンは、少しやりすぎとは思ったが、あんなに長々と暴力描写を見せつけるのは、最近のハリウッドの傾向かもしれない。
 悪役ジョン・リスゴーも非道で、あそこまでとことん悪役してくれていると、嬉しくなってくる。とどめをさしたつもりでもまだ死なないこのしぶとさは、今の悪役の常識である。ラストの死にっぷりも最高だ。
 スタローンが立て続けにピンチになるところもまた面白い。ピンチを脱出したらまた次のピンチ。ピンチとはいっても、これがただものではなく、今にも死にそうな大ピンチである。でもそれを危機一髪、まんまと切り抜けていく。助かるとわかっていてもハラハラと面白い、この連続技がハリウッドである。映画の醍醐味である。
 

最後に一言:でもやたらと暴力描写が過激なのは減点だね

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