ナッティ・プロフェッサー (レビュー)
クランプ教授の場合
The Nutty Professor
★★★
<アメリカ/1996年/96分/コメディ>
製作:ブライアン・グレイザー、ラッセル・シモンズ
製作総指揮・原案:ジェリー・ルイス/監督・脚本:トム・シャドヤック
脚本:デビッド・シェフィールド、バリー・W・ブラウスティン
撮影:ジュリオ・マカット/音楽:デビッド・ニューマン
出演:エディ・マーフィ、ジェームズ・コバーン、ジェイダ・ピンケット
ネタをあかしています。
●デブが痩せる薬を発明する話
久しぶりに大声で笑えるコメディ映画の登場だ。オリジナルはジェリー・ルイスの作品なんだから、そりゃ笑えて当然だな。
ストーリーは、どうしようもないデブな教授が、痩せる薬を発明して騒動を起こすというもの。僕はこういう単純明快な映画は好きである。
で、痩せる薬を飲む理由が、初恋の女の子(これがめっちゃ綺麗!)に振り向いてもらうためってとこがまた泣けてくる。この映画は実は涙の純愛ストーリーなのだ。
ところがやはりハリウッド映画。ただ痩せるだけじゃつまらない。ということで、薬を飲むと痩せるついでに副作用で性格がプレイボーイになってしまう設定にして、ストーリーをますます面白くしていく。
ちょっとしたパロディ趣味も感じられ、「ジキル博士とハイド氏」「ロッキー」「ゴーストバスターズ」を思わせるシーンもある。
●エディ・マーフィ何と7役!
この映画の一番の話題といえるのが、エディ・マーフィが7役を演じていること。
ひとつの画面に2役以上で登場することもあり、特撮もよくできているが、見所は何といっても、エディのハイな演技につきる。
7役とも個性が全く違い、いつものような弾けた役から、内気なおデブさん、逞しい筋肉マン、おかまっぽい白人キャスター、そして女装まで!
その中でも、おばあさん役は一番笑える。表情を変えず、下品なトークをずばずばと発する様が面白い。
エディ・マーフィといえば派手な演技をさせて右に出るものがいないが、今回の主人公クランプ教授役では、ときには哀愁を感じさせる演技で新境地を密かに築いている。雨の中を濡れて帰る後ろ姿がまた泣ける。
●やればできる! これは勇気の映画だ
ハリウッドのメジャー系コメディは人情的なものが多く、色々と教えられることがあるが、もちろんこの映画もそう。
僕はこの作品は、勇気と自信を持つための映画だと思う。人なら誰にでもひとつかふたつ気にしていることはある。それがコンプレックスとなって、人は行動を躊躇してしまいがちだけど、この映画は、僕らにその行動する勇気を与えてくれるのだ。
好きな子にアタックできない主人公が、「やればできる!」と決心する姿は、まさにこの映画のハイライトである。そして主人公は、痩せているときの自分の人格にうち勝ち、デブのまま女の子を射止めるのだ。
見た目はバカバカしくても、実はちょっぴり感動的な映画なのだ。その健全な点を評価して、採点はおまけして多目につけておく。
アカデミー賞最優秀メイクアップ賞受賞
The Nutty Professor
★★★
<アメリカ/1996年/96分/コメディ>
製作:ブライアン・グレイザー、ラッセル・シモンズ
製作総指揮・原案:ジェリー・ルイス/監督・脚本:トム・シャドヤック
脚本:デビッド・シェフィールド、バリー・W・ブラウスティン
撮影:ジュリオ・マカット/音楽:デビッド・ニューマン
出演:エディ・マーフィ、ジェームズ・コバーン、ジェイダ・ピンケット
ネタをあかしています。
●デブが痩せる薬を発明する話
久しぶりに大声で笑えるコメディ映画の登場だ。オリジナルはジェリー・ルイスの作品なんだから、そりゃ笑えて当然だな。
ストーリーは、どうしようもないデブな教授が、痩せる薬を発明して騒動を起こすというもの。僕はこういう単純明快な映画は好きである。
で、痩せる薬を飲む理由が、初恋の女の子(これがめっちゃ綺麗!)に振り向いてもらうためってとこがまた泣けてくる。この映画は実は涙の純愛ストーリーなのだ。
ところがやはりハリウッド映画。ただ痩せるだけじゃつまらない。ということで、薬を飲むと痩せるついでに副作用で性格がプレイボーイになってしまう設定にして、ストーリーをますます面白くしていく。
ちょっとしたパロディ趣味も感じられ、「ジキル博士とハイド氏」「ロッキー」「ゴーストバスターズ」を思わせるシーンもある。
●エディ・マーフィ何と7役!
この映画の一番の話題といえるのが、エディ・マーフィが7役を演じていること。
ひとつの画面に2役以上で登場することもあり、特撮もよくできているが、見所は何といっても、エディのハイな演技につきる。
7役とも個性が全く違い、いつものような弾けた役から、内気なおデブさん、逞しい筋肉マン、おかまっぽい白人キャスター、そして女装まで!
その中でも、おばあさん役は一番笑える。表情を変えず、下品なトークをずばずばと発する様が面白い。
エディ・マーフィといえば派手な演技をさせて右に出るものがいないが、今回の主人公クランプ教授役では、ときには哀愁を感じさせる演技で新境地を密かに築いている。雨の中を濡れて帰る後ろ姿がまた泣ける。
●やればできる! これは勇気の映画だ
ハリウッドのメジャー系コメディは人情的なものが多く、色々と教えられることがあるが、もちろんこの映画もそう。
僕はこの作品は、勇気と自信を持つための映画だと思う。人なら誰にでもひとつかふたつ気にしていることはある。それがコンプレックスとなって、人は行動を躊躇してしまいがちだけど、この映画は、僕らにその行動する勇気を与えてくれるのだ。
好きな子にアタックできない主人公が、「やればできる!」と決心する姿は、まさにこの映画のハイライトである。そして主人公は、痩せているときの自分の人格にうち勝ち、デブのまま女の子を射止めるのだ。
見た目はバカバカしくても、実はちょっぴり感動的な映画なのだ。その健全な点を評価して、採点はおまけして多目につけておく。
アカデミー賞最優秀メイクアップ賞受賞