沈黙の戦艦 (レビュー)

Under Siege

★★★

【R指定】
<1992年/アメリカ/103分/アクション>
製作・出演:スティーブン・セガール
製作:アーノン・ミルチャン、スティーブン・ルーサー
監督:アンドリュー・デイビス
製作総指揮・脚本:J・F・ロートン
撮影:フランク・タイディ/音楽:ゲーリー・チャン
出演:トミー・リー・ジョーンズ、ゲーリー・ビジー、エリカ・エレニアック

ネタばらしをしています。

●海洋版「ダイ・ハード」と言われたが・・・
 スティーブン・セガールのアクションは日本でも人気が高いが、その中でもセガールの名を一躍有名にした大ヒット映画がこの「沈黙の戦艦」である。戦艦を軍人にハイジャックされ、たった一人の頼みの綱となる料理長が、「ダイ・ハード」のブルース・ウィリスよろしくあばれまわるというストーリーで、日米で大ヒットしている。海を舞台にしていることが、「ダイ・ハード」とは異なる大きな点であるが、実際の出来映えはずいぶんと「ダイ・ハード」に劣る。
 

●無敵というのがちょっとね・・・
 本作のセガールは無敵である。特殊部隊を首席で卒業するような強者だ。だからどんな敵もバッタバッタとやっつけていく。そこがこの映画を退屈にさせたかもしれない。
 だから冷蔵庫から脱出するまでは面白かったが、それから後は単なるアクションの羅列で、見せ場がなくなってくる。ある程度ピンチが欲しかったところだ。
 

●女が邪魔だなー
 少しでも面白くしようとしてやったことなのか、この映画にはセクシーな巨乳美女が出てくるが、そいつがこの映画をますます陳腐にしていく。「ダイ・ハード」のようなヒューマニティはまるでなく、作品はひたすらエンターテインメントされていく。
 やがてようやく、セガールがピンチになるシーンが出てくる。海面から傷を負って這い上がるシーンである。で、殺されそうになるが、結局女に助けられる。このシーンが淡々としていて、少しも緊張感がなく、「それでどうした」みたいな気分にさせる。また、無敵のくせに女に助けてもらうというのが、僕の性格上好めない展開である。
 

最後に一言:セガールは関西弁が堪能やで

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