スター・ウォーズエピソード2クローンの攻撃 (レビュー)

エピソード1にも言えたことだが、新シリーズで指摘すべきところは、「余計に動かしすぎ」「余計に加えすぎ」「余計に見せすぎ」ということ。とにかく余計な要素が多い。CGIを否定するわけではないが、着ぐるみの方がまだ親しみを感じる。ルーカスの描くデジタルキャラクターは、ひどく動きすぎる。中に人間が入っていればあんなには動かないだろうが、あれではまるでディズニーのアニメである。ユアン・マクレガーは人間だが、共演者はカートゥーンである。シリアスで壮大なスペースオペラに、ふざけた安っぽいカートゥーンがマッチするはずがない。しかも余計にCGIを加えすぎているために、カートゥーンの情報量が多すぎて、アニメが実写ドラマを飲み込んでいる。旧三部作で格調高いSF映画であった同シリーズは、新編に入って、もはやカートゥーンと化してしまった。小惑星圏内での攻防戦の迫力は確かにすさまじいが、あれもどうしてもアニメとして見てしまうのである。ヨーダは本当にかっこいい。しかしそれはハリソン・フォードのようなかっこよさではなく、スーパーマンのようなかっこよさでしかない。

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