すべては愛のために (レビュー)

邦題と内容の矛盾
原題はBeyond Bordersで邦題とずいぶん違う。この手の邦題は僕が最も苦手とする邦題である。女性ファンを引きつけようという下心がみえみえ。実際、僕が映画館で見たとき、満席だったのに、男性は僕を入れて二人しか来てなかった(驚き!)。アメリカでこれがどのように売り出されていたかは知らないが、果たして恋愛映画扱いになっていたかどうかは疑問である。貧しい人々のためにボランティアで働く人たちの話なのに、「すべては愛のために」と言われては、その好意が嘘に思えてきてならない。アンジェリーナ・ジョリーもずいぶんといい女になったものだが、彼女が流す涙は、飢餓に苦しむ人を見た悲しさか、それとも、一目惚れした男への愛のためか? そんな疑問を抱きたくもなる。浮気しに戦争中の国に行って、捕まりそうになるあたり、自己責任がどうのこうのと問題になっている昨今では、効力薄し。タイミングを誤ったこの見苦しい邦題だけを無視すれば、ロードショー系の作品にしては珍しく暗めの内容で、一見の価値はあるのだが。

オリジナルページを表示する