少林サッカー (レビュー)

これは面白い。ただストレートにクンフーだけを見せたスタンスに共感。サッカーというごくごく身近なスポーツに、クンフーという一般人には解明されていない拳法を融合させてしまうアイデア。クンフーがまだまだ未知なる領域の要素であるから、サッカーという身近なものまでも未知なるものとして戯画化することができる。蹴ったボールが凄い勢いで跳んでゴールに入る、ただそれだけでもゾクゾクくるものがあるが、さらにボールが燃え出したり、風圧で地面が隆起したり、握力でゴールポストが歪んだり、これでもかというほど大袈裟で気の利いたセンスにも感心。内容が単純ゆえ、オーバーな映像にも厚みがでてくるのである。
何か最近の映画に物足りなさを感じている観客たちも、ここまでカツの利いた映像を見せられて、さすがにせいせいしただろう。恋人とはこういう映画を見たいものだねえ。

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