スター・ウォーズエピソード3シスの復讐 (レビュー)

28年間に感謝
見る順番としては、先にエピソード4・5・6を見ているわけであって、それからエピソード1・2ときている。エピソード3はそれをつなぐ「役割」である。その役割はあまりにも重たい。他の目的が見えなくなるくらいだ。そしてやはりジョージ・ルーカスはその「役割」の呪縛から結局解き放たれることはなかった。これで彼の人生のほとんどをなめ尽くした「スター・ウォーズ」を終わらせることはできるという解放感はあったと思うが、どうしても「つなぎ役」として、話をあれやこれやとすりあわせた作りに僕は少しばかり抵抗を感じた。どうしてこのエピソード1・2・3に3-CPOが出てこなければならないのかというその理由も本編で解決しているが、オビワンを美化し、いくらなんでもあの臆病なチューバッカまで登場させて勇敢に戦わせたり、R2-D2が空を飛んだりするのはやりすぎだったと思う。オールスターを出し尽くしたくなるサービス精神が、ルーカスの独善ぶりを感じさせる。これは、ある意味エピソード4・5・6の品位まで落としかねないが、そこはスター・ウォーズ・ファンとして、許容すべきだと思うし、愛を持って見るべきだとは思う。ダースベーダーの息づかいが聞こえてきたときには俄然嬉しくなったし、「すべて彼らの運命は決まっていた」という、これは悲しい運命を描いたシリーズなんだなあと、「役割」をちゃんと果たしたそのラストシーンを見て、28年間の長い長い重みに、ありがとうという感謝の気持ちが溢れてきた。

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