ロバート・ワグナー (今週のスター)

若いころは驚くほどハンサムだった
 顔が整いすぎた俳優は、映画界では受けないジンクスがある。たとえばロバート・ワグナーのような、うっとりするような甘いマスクの俳優である。彼のような俳優は、映画界よりもむしろテレビ界の方が受けがいいのかもしれない。日本でも映画俳優よりもテレビ・タレントの方がハンサムだったりする。ワグナーはテレビ「スパイのライセンス」(68-69)で人気が出て、「探偵ハート&ハート」(79-84)では中年男性の色気をアピールした。この他にも多くのテレビシリーズに出演している。
 さて映画の方は何に出ていただろうか。主演作にあまり恵まれていないため、サポート役とかゲスト的な出演が多いのは仕方がないが、「ミッドウェイ」(76)ほか、比較的戦争映画が目立つようだ。主な出演作は「わが心に歌えば」(52)、「山」(55)、「ピンクの豹」(63)、「動く標的」(66)、「タワーリング・インフェルノ」(74)、「ドラゴン ブルース・リー物語」(93)、「ワイルドシングス」(98)、「クレイジー・イン・アラバマ」(99)、「マイ・スウィート・ガイズ」(99)。
 一番有名どころでは、オールドファンも楽しめる「オースティン・パワーズ」(97)シリーズ3部作がある。70歳になって、ようやく代表作といえる作品に巡り会えた、遅すぎた映画俳優である。
 本名はRobert James Wagner。ファンの間ではRJというニックネームで呼ばれている。ナタリー・ウッドと二度結婚したことは有名である。

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