ロナルド・コールマン (今週のスター)

(1891~1958)

 この髭で女性たちを魅了した

 ロナルド・コールマンはサイレント時代からトーキー初期にかけて活躍したイギリス出身の俳優である。英国紳士をやらせたらピカイチで、数多くのメロドラマに出演。ダンディなスタイルとやるせない表情が当時の女性たちのハートをつかむ。僕も「失はれた地平線」(37)でコールマンの涙目を見て以来、ずーっと大ファンです。

 コールマンは一番に髭が魅力的だった。この髭に女性たちはうっとりしたのかな? やがてコールマンの髭は「コールマン髭」と言われるようになり、この単語は世界中で慣用化してしまった(試しにあなたの家にある辞典調べてみたらどう? きっと載ってるよ)。それだけ髭に人生をかけていた俳優である。だから役者としての生涯で髭を落としたことはたったの一度しかないのだ。

 代表作は、サイレント時代では「ダーク・エンゼル」(25)、「ステラ・ダラス」(25)、「ウィンダミア夫人の扇」(25)、「ボー・ジェスト」(26)などがある。でも僕が見て欲しいのはどちらかというとトーキーになってからの作品で、とくに「心の旅路」(42)。コールマン演じるは記憶を失った男。彼の前にある女性が現れて・・・。こんなに見せ方のうまい恋愛映画、最近はあんまりないね。

 アカデミー賞の受賞は一回。「二重生活」(47)という作品で役者の役を演じて受賞。

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