レイフ・ファインズ (今週のスター)

 「シンドラーのリスト」(92)で突如姿を現し、アカデミー賞にもノミネートされ、その太鼓腹と鼻声のせいで「なんじゃこやつは?」と巷で騒がれていたこともあった。残酷な役ながらも、顔が綺麗なために「デブでもいい。応援しちゃう」という女性ファンもいた。

 ところが翌年の「クイズ・ショウ」(94)ではあの飛び出した腹がぺったんこになっていて、それこそ美形俳優として登場しているではないか。彼はデブではなかった。てなわけで、レイフ・ファインズの好感度は急激にアップ。

 シェイクスピア劇のお陰で仁王立ちタイプの演技を覚えたために、映画では狂人や重たい役を受けることが多く、「イングリッシュ・ペイシェント」(96)等アカデミー賞作品にも縁があった。今ではローレンス・オリビエと比べられるほどで、しばしば英国の若き俳優志願者たちの目標とされる。

 せっかく演技力があるので、今度はコメディで思いっきりはじけた演技を見せてもらいたい。ミュージカルも案外似合いそう。

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