笠智衆 (今週のスター)

バレンタインデー特集
(1904~1993)

チョコもらうときの表情見たかったな第1位

 熊本県出身! ちなみにオイラも熊本です。イエーイ。

 もうお亡くなりになった方だけど、チョコ、あげたかったね。チョコ渡したら、ほっぺたペコンとなって「おー。ありがとうー。チョコは大好きだよ」って優しくお礼言ってくれそうな気がするからね。

 笠智衆さんは、いかにも日本的な映画俳優だった。出演作は脇役(脇役でもいい味出てるんだよね)も含めると、とても数え切れないけど、やっぱり小津映画の印象が大きい。36年に「一人息子」、42年に「父ありき」に出演。そこから小津映画とのコンビが続く。笠さんが主演する「東京物語」は日本映画のベストワンといわれている大傑作。
 小津映画に限ったことではないが、笠さんは「気のいい親父」みたいな雰囲気が良かった。若い頃から結構老け役が多かったみたいだし。でもいじめをテーマにした「手をつなぐ子等」(48)では一味違うイメージも見せている。
 僕が笠さんを好きになったのは「晩春」(49)を見てからかな。はっきりいえば型だけの演技なんだけど(それが小津のやり方ではあるが)、表情といい目線といい、何か温かいものを感じた。日本の父親像みたいなものは笠さんが作ったのかも。
 ヴェンダースの「東京画」(89)も良かった。笠さんの日常風景みたいなものが覗けたし、なかなか興味深かった。

 51年「カルメン故郷に帰る」、優しい校長先生役。「麦秋」、原節子の兄役。
 68年「肉弾」。両腕を無くした人の良い本屋さん役。
 69年~「男はつらいよ」シリーズの御前様役レギュラー。
 黒澤映画、木下映画、伊丹映画にも出てる。「酔っぱらい天国」など、渋谷実監督作もいい。

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