リバー・フェニックス (今週のスター)

(1970~1993)

 死のニュースはショックだった

 第二のジェームズ・ディーン。といってもいいだろう。16ぐらいのときに「スタンド・バイ・ミー」(86)で子役として人気を獲得し、その後も数々の青春映画に主演したが、突然の死。オーバードラッグが原因だったようだ。
 このニュースは余りにも衝撃的だった。僕にとっては、有名人の死のニュースを耳にしたのは、リバー・フェニックスが生まれて初めてのことだったし(当時僕は16歳だった)、20代前半で人が死ぬということ自体、僕には大きなショックだった。「若くても死ぬことがあるんだ」って驚いたものである。よく考えれば、もう僕はいつの間にか、リバー・フェニックスよりも年上になってしまったのだな。

 まだまだ世間知らずだった僕は、リバー・フェニックスが女の子たちの人気の的だったことが、不思議でならなかった。だって「スタンド・バイ・ミー」を見たときにはまだ彼も子供だったのに、それがいつの間にか美形スターになってるんだからね。人間の成長というものは面白いものだ。

 とはいっても、僕はあまりフェニックスの映画を知らないようだ。「モスキート・コースト」(86)、「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」(89)、「マイ・プライベート・アイダホ」(91)、「スニーカーズ」(92)くらいしか知らない。でもどれも印象的だったなあ。
 演技派としても定評があり、「旅立ちの時」(88)ではアカデミー助演男優賞ノミネート、そして「マイ・プライベート・アイダホ」では21歳にして何とベネチア映画祭主演男優賞を受賞している。かなり期待の若手だったようだ。うーむ、そんなに凄かったのか。もっと勉強しておけばよかった。

 出演作は少ないけど、フィルモグラフィを見ていたら、面白そうなのいっぱいあった。「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」(90)はローレンス・カスダンの監督作だし、「恋のドッグファイト」では反逆児のイメージとは裏腹の役をやっているらしくて、未公開作ながらも面白そう。それと、「アメリカンレガシー」(93)は最後の入魂の傑作らしい。

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