リー・マーヴィン (今週のスター)

(1924~1987)

 骨太なアクション映画で人気者に

 ちょっとマニアック路線。リー・マーヴィンはアクション映画と戦争映画と西部劇マニアにはたまらない役者だ。ハードボイルドなスタイルが受けて、悪役から軍曹役まで怖い男を演じる。主演作はどれもかなりマニアックなので、一般映画ファンには余り馴染みのない俳優かもしれないが、コメディ西部劇「キャット・バルー」(65)のような名作品もある。

 ハードボイルドな演技が楽しみたかったら、「殺しの分け前 ポイント・ブランク」(67)と「殺人者たち」(64)はかなりのバイオレンスでお薦め。「特攻大作戦」(67)、「最前線物語」(80)などの戦争映画も面白い。

 リー・マーヴィンを演出した監督もロバート・アルドリッチ、ジョン・ブアマン、ドン・シーゲル、サミュエル・フラー、ジョン・フォードなど男性派監督ばかり。共演者もアーネスト・ボーグナインやジャック・パランスなど、いかにもという感じだ。

 僕が一番好きなのは「太平洋の地獄」(68)。登場人物がリー・マーヴィンと三船敏郎の2人しかいない異色作だった。異色といえば「北国の帝王」(73)もそう。ただ乗りする浮浪者と車掌の2人の凄まじいバトルが描かれていた。ここまでやるか、という感じだった。

オリジナルページを表示する