ライアン・オニール (今週のスター)
遠くを見るような表情で決める
ライアン・オニールは僕の大好きな俳優である。この人は、皆さん知っての通り「ある愛の詩」で売れっ子になったスターである。この映画が公開された頃は、残念ながら僕はまだ生まれていないので、その当時にこの映画が巻き起こした文化現象は知らないけど、でもこれは「恋愛映画といえばこれっきゃない」というくらい有名な作品なので、今で言う「タイタニック」に近い流行だったのではないか。だとすると、ライアン・オニールは30年前のディカプリオ的存在だったのだろうか。
「ある愛の詩」のときは29歳で、若者役だったが、32歳に主演したロードムービー「ペーパームーン」では随分と大人の男性にイメージチェンジした。ペテン師を絵に描いたような髭のメイクアップで娘テイタム・オニールと共演、な~んかいいパパだった。
しかし一番凄い作品はサッカレーの小説を映画化した壮大なるロマン「バリー・リンドン」だろう。監督キューブリックの娘か誰かにオニールの熱烈なファンがいたらしく、その子がキューブリックのおっちゃんにお願いしたら、本当にオニールが主演になっちゃったという面白いスタートだったが、作品はコスチューム・プレイの金字塔ともいえる大傑作に仕上がり、オニールの名声は確立されたかに思えた。ところが批評家は「アイルランド訛りが下手だ」とか、オニールの演技についてはこっぴどく批判したのだ。
でも、僕はそうは思わなかった。確かにあまり上手い演技とは言えなかったかもしれないが、存在感だけは際立っていたことを認めてもらいたい。ライアン・オニールの遠くを見るような表情は、バリー・リンドンの野心を静かに感じさせるものだった。
でも、オニールって「他に何に出てた?」ってくらい代表作少ない。傑作にはどうしてか恵まれていないようだ。ここ十数年で印象的だった作品はシビル・シェパードと共演した「ワン・モア・タイム」くらいかな。でも、若い頃に比べて、スターらしさがずいぶんと無くなってきて、普通のハンサムなおじさんになっちゃったなあ。
再起は難しそうだけど、僕はずっと待ってます。
ライアン・オニールは僕の大好きな俳優である。この人は、皆さん知っての通り「ある愛の詩」で売れっ子になったスターである。この映画が公開された頃は、残念ながら僕はまだ生まれていないので、その当時にこの映画が巻き起こした文化現象は知らないけど、でもこれは「恋愛映画といえばこれっきゃない」というくらい有名な作品なので、今で言う「タイタニック」に近い流行だったのではないか。だとすると、ライアン・オニールは30年前のディカプリオ的存在だったのだろうか。
「ある愛の詩」のときは29歳で、若者役だったが、32歳に主演したロードムービー「ペーパームーン」では随分と大人の男性にイメージチェンジした。ペテン師を絵に描いたような髭のメイクアップで娘テイタム・オニールと共演、な~んかいいパパだった。
しかし一番凄い作品はサッカレーの小説を映画化した壮大なるロマン「バリー・リンドン」だろう。監督キューブリックの娘か誰かにオニールの熱烈なファンがいたらしく、その子がキューブリックのおっちゃんにお願いしたら、本当にオニールが主演になっちゃったという面白いスタートだったが、作品はコスチューム・プレイの金字塔ともいえる大傑作に仕上がり、オニールの名声は確立されたかに思えた。ところが批評家は「アイルランド訛りが下手だ」とか、オニールの演技についてはこっぴどく批判したのだ。
でも、僕はそうは思わなかった。確かにあまり上手い演技とは言えなかったかもしれないが、存在感だけは際立っていたことを認めてもらいたい。ライアン・オニールの遠くを見るような表情は、バリー・リンドンの野心を静かに感じさせるものだった。
でも、オニールって「他に何に出てた?」ってくらい代表作少ない。傑作にはどうしてか恵まれていないようだ。ここ十数年で印象的だった作品はシビル・シェパードと共演した「ワン・モア・タイム」くらいかな。でも、若い頃に比べて、スターらしさがずいぶんと無くなってきて、普通のハンサムなおじさんになっちゃったなあ。
再起は難しそうだけど、僕はずっと待ってます。