我らが憧れのアイドル! アーノルド・シュワルツェネッガー来日記者会見レポート

『ラストスタンド』

2月21日(木)六本木で行われたアーノルド・シュワルツェネッガー(65)の『ラストスタンド』の記者会見に行ってきたぞ!

シュワの来日はこれで14回目というけれど、映画のプロモーションとしては『ターミネーター3』以来10年ぶりになる。僕はこの日をどれだけ待ったか! 僕の映画人生はシュワから始まっているのである。『ターミネーター2』に至っては僕が初めて自分一人で映画館に行き、初めて自分のお金で見た思い出の映画だった。『ターミネーター』、『プレデター』、『バトルランナー』、『トータル・リコール』、いずれも学生の頃相当ハマったものである。シュワは僕の青春の一部だった。僕だけじゃなく、クラスメートはみんなシュワのことが大好きだった。当時はカップヌードルのCMにも出ていたことがって、友達もみんなシュワの真似をしてカップヌードルをフォークで食べたものである。あぁ懐かしい!

実はこのウェブサイトも第1回はシュワの記事から始まっているのである。その意味でも僕にとっては特別な思い入れのある俳優だった。カリフォルニア州知事になったときには凄いと思ったと同時に、もうシュワの映画が見られないという寂しさの方が大きかった。それから僕も色んな映画スターを取材させてもらったが、憧れのシュワだけはまだ一度も取材したことがなく、もうそんな機会は来ないものと諦めていた。

そしたら10年ぶりの映画復帰である! しかもアクション映画。またシュワを大きなスクリーンで見られるなんて嬉しいじゃないか。ストーリーは凶悪な武装集団を相手に武器もない保安官たちがたった5人だけで国境を守るというもの。監督は韓国の大ヒットメーカー、キム・ジウンというからこれでつまらないわけがない!

僕にとっては念願の初取材である。取材はある意味怖かった。僕の心の中にもシュワは生きていて、シュワ本人が僕のイメージと違っていたらショックを受けると思ったからだ。どうなるかとドキドキしながら待っていたら、シュワは予定より15分遅れて会場に到着。遅刻はどうかと思ったけれど、本人は僕のイメージ通りのとても紳士的な人だったので、すごく安心した。僕の好きなシュワそのままのシュワであってくれて本当に良かった。

シュワは、従来のようにステージ裾から入ってくるのではなく、ステージ中央にゲートがあって、「ミスター・ハリウッド」と司会に紹介されると、プシューとスモークが噴き出して、その中から堂々たる佇まいで登場した。記者会見にしては凝った演出だったけど、それがいかにもターミネーター登場!といった雰囲気で、スターのオーラを帯びていて、いやぁ、かっこよかった! そしてシュワの笑顔からは何か父を見ているような優しさを感じた。一ファンとして、何かじんとくるものがあった。

シュワは「最初の東京旅行は1972年。ボディービルディングのフィットネスのレクチャーのために来ました。それから何遍も来ています。友人に会うためだったり、プロモーションとか、コマーシャルのために。最後に東京に来たのはカルフォルニア州知事として貿易のためでした。今回”アイル・ビー・バック”とお約束したとおり戻って参りました。俳優として戻ってこられて素晴らしい気分です」と挨拶した。シュワには「アイル・ビー・バック」というモチネタがあるから、この一言だけでファンをここまで喜ばせるのは凄いと思う。(余談だが、前回州知事として来日したのとちょうど同じタイミングでスタローンが『エクスペンダブルズ』のPRで来日していたので、ひょっとしたら日本で会っている可能性もある。)

シュワが「子供の頃の夢はボディビルのチャンピオンになることでした。その後13のタイトルでチャンピオンになり、その夢は叶ったと思います。次の夢は映画スターになることでした。その夢も叶いました。次の夢はカリフォルニア州知事になることで、その夢は2ヶ月後に叶いました」と言ったこと。これをアメリカンドリームと言わずになんと言おうか。

シュワは「知事の仕事は楽しかったです。とても実り大きい時間でした。移民としてアメリカに来た人がアメリカに奉仕することはとても恵まれていることだと思いました」と話していたけど、記者会見で思ったことは、英語の訛りが結構強かったことである。しゃべり方がとてもゆったりしていたけど訛りはあった。あれだけ長いことカリフォルニアにいても、それでも今もオーストリアの訛りが残っていること、それはシュワの持ち味のひとつであると気づかされた。それでいてアメリカ人からここまで愛されていることは素晴らしいことだと思う。

記者会見のゲストは、レスリングの吉田沙保里さん(30)だった。霊長類最強の男には霊長類最強の女が迎えるしかないということか。吉田さんは「シュワちゃんの大ファンだったのでドキドキしてます」と話していたけど、シュワは「あなたのキャリアはちゃんと知っています。1人の人間が3つのオリンピックで金メダルを取ったなんて、こんなことありえないです。それを達成したことに感動しました。あなたに会えて名誉なのはこちらの方です。重要なのは金メダルを取ったことではありません。あなたがその活躍を通じて何千万人という日本の国民に勇気をあたえたことが素晴らしいのです」と話していた。さすが元州知事。良いことを言う!

シュワは「日本に来ていつも思うことは、日本のファンほど素晴らしいファンはいないということです」と言っていたけど、こうしてちゃんと日本にも来てくれたのだから、これはリップサービスではなく本心から出た言葉だと思う。最後にはまた「アイル・ビー・バック」と言って再来日を約束してくれたが、シュワならこの約束は絶対に守ってくれると思う。次回作のタイトルも続々と控えていて、その中には『ターミネーター5』も待っているから楽しみである。

チェイス、ファイティング、撃ち合い、スタントなど、伝統的なアクションに彩られた、最後まで息つかせない『ラストスタンド』は、4月27日(土)から全国ロードショー。(澤田英繁)

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2013/02/24 19:50

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