梅沢富美男『人生、ブラボー!』で初めて映画の仕事に挑戦

『人生、ブラボー!』

ある日突然、過去に行った精子提供を通じて、遺伝子上533人の子どもがいることが発覚。その子どもたちから裁判を起こされた42歳独身男性ダヴィッドを描いたハートウォーミングストーリー『人生、ブラボー!』が公開中だ。フランス語言語のカナダ映画だが、ハリウッドがこの作品を気にいり、現在同じ監督でハリウッド・リメイク版が完成間近である。去る1月22日(火)には、六本木でこの映画のトークイベントが行われ、ゲストとして梅沢富美男さん(62)が登場した。

もし日本版『人生、ブラボー!』があるとしたら、「その主役は梅沢富美男しかいない」と豪語する伊達男、梅沢さん。この映画の主人公を見て自分にそっくりだったとすっかり感情移入した様子である。

梅沢さんは役者ではあるが、映画の出演経験はなく、こうして映画のイベントに招かれたのも初めてである。まず最初にその思いから次のように語った。

「映画からは縁遠い俳優をしていたもので。もともと映画俳優をやりたくて、ある日130人くらいが集まったオーディションを受けに行ったんですよ。並んで待っていたら助監督みたいな人が来て、”君はいらない”って言うんですね。演技した訳じゃなくてただ立ってだけなのに。納得いかなくて理由を聞いたら”目が小さいからだ”って。だから”目ん玉が大きけりゃ映画俳優ができんのか!”って言ったら、”余計なことを言う奴はいらない”だって。それからテレビに出だして『夢芝居』が大ヒットして、たまたま高倉健さんの映画の脇役の話が来たのですが、”せっかくテレビで人気者になったんだしもう少ししたら主役の話が来るから脇役でデビューするなよ”って言われて。主役という言葉に俳優は弱いですからね。だからその話お断りしたんですよ。それから60歳になるまで一回も映画の話がなかったんです。私は隠し事が嫌いなタイプなので、浮気をしてもバレるので、作品のタイトルもいいますが、『居酒屋兆治』、今思えばもったいないと思うんですけど。映画のイベントは初めてのなので何もわかりませんがよろしくお願いします」

映画の感想については、「面白い映画ですよね。この主人公は昔精子バンクに精子を提供していて、そこから533人子どもがいることが発覚しちゃって、子どもたちに訴訟を起こされる。きっと僕でも慌てると思いますね。自分で533人子どもを作ったんだったら、なんとか責任を取らなきゃと思うけど、自分の知らないところで遺伝子があっちこっちゴロゴロしてるわけですね。映画をみてるときにゾクっとしましたね」

さらに「ダヴィッドは、フラフラしてるけどそこがたまらないんですよね。映画でいうと『寅さん』みたいなところなんですよ。でもしっかりした人生論がありますよね。ダヴィッドにも同じような人生論があるから女性は惹かれるのよくわかります。唯一いいたいのは、ダヴィッドの人生観が素敵なのと、それと恋人役が限りなく国生さゆりさんに似てるんです(会場笑)。これが魅力なんですよ。お父さん役がスーパーマリオに似てるんですよ。この辺も合わせてご覧になると、へー。世の中には似てる人がたくさんいるんだなあって思う。私も円広志に似てるっていわれます(会場笑)。円広志も僕の名前を使ってサインしたり、そうとう悪いことをしたみたいですよ」

次々と湧き出るように言葉が出てきて、よく映画の話題から脱線する梅沢さん。さらに男女の別れ話の秘訣について語り出し、映画館がだんだん人生相談室みたいになっていった。「プレイボーイの条件はいい男ということじゃなくいかに女性ときれいに別れられるかなんですよ! ひとつの例をあげると、最後に別れ話になりますのよね、すると男性は最後にやらせてくれないかっていうと女性は嫌っていうんです。女性がもう別れよう、最後に抱いてってというと、男性は抱けるんです。その違いがあるんです。私はそういう風にしてきて今まで別れたつもりです」

トークイベントの最後にはサプライズで梅沢さんにある手紙が送られた。てっきり嫁さんから浮気のことで怒られるのかと思ってドキドキしていたら、それは娘たちからの手紙だった。

「パパ、いつもお仕事お疲れ様。パパはいつもテレビでは遊び人の代名詞のように言われていますが、そのとおりだと思います(会場笑)。年頃の娘に下ネタかますし、一般家庭のパパとしてはどうなの?っておもうこともあるけど、何よりも家族を大切にしてくれて、夢も応援してくれる。私達にとっては最高のパパです。お父さんはいつも浮気相手にはヴィトンのバッグを買うからすぐにバレます。深い仲の人がいるなら私たちがにこにこしているうちにすっぱり手を切ってね。だってパパが大好きなんだもの! 私達だけの素敵なパパでいてください」

手紙は司会者が代読したが、梅沢さんは「びっくりしました。映画のイベントってこんなことをするんですか! そういうのやめましょうよ! マスコミの前でまずいですよそういうのって。赤の他人にうちのことを喋らせるのはやめていただきたい!(会場笑)」と額いっぱいに汗をにじませていた。そんな梅沢さんも「娘は良い子ですよ。でも色っぽくて許せない。もし俺に似た奴を連れて来たら娘をひっぱたいてやろうかなと思ってます」と親心をのぞかせる一面も見せた。

最後に梅沢さんは「この映画の良いところは人情芝居なところです。義理と人情って東洋人の代名詞だと思うんですよね。一般的に外国人はドライな感じがしていたのですが、この映画は義理と人情を重んじていて家族を大切にしています。家族がいることによって人生が救われる。人生は山あり谷あり、そんなことを改めて感じさせてくれる作品だと思います。人生は自分さえしっかりしていれば、ブラボーになれるんです。観終わった後はこういう人生を送りたいと思いますので、世のプレイボーイの皆さん、ぜひご覧ください」と作品をPRしていた。

『人生、ブラボー!』はシネスイッチ銀座他全国順次公開中。

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2013/01/28 0:48

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