『アウトロー』トム・クルーズとマッカリー監督の「名コンビ」誕生

『アウトロー』

1月9日(水)に六本木で行われた『アウトロー』の記者会見に行ってきました。登壇者は主役のトム・クルーズと、女優のロザムンド・パイク、監督のクリストファー・マッカリーです。

トム・クルーズといったら、もうハリウッドでは第一級のスーパースターのひとり。毎回生で見るトム・クルーズのかっこよさには惚れ惚れするばかりです。結構日本にもちょくちょく来てくれてて、つい1年ほど前にも『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で来日していましたけど、今回はどういうトムを見せてくれるのかと期待して取材してきました。スーパースターの取材ともなると気合いが入ります。

ホテルの会場には日本全国から数えきれないほどの報道の人が集まっていました。最近どこを取材しても記者が少ない印象だったのですが、この日のように窮屈なくらい記者が集まったのは久しぶりで、さすがはトム・クルーズ、スーパースターは違うなという印象。

トムは時間通りに登場。時間はちゃんと守ってくれたのはいいけれど、まあ喋る喋る。それだけこの作品に思い入れがあるということだけど、最も力を込めて語っていたのはカーアクションのシーンで、スタントもCGも一切使っていないとのこと。一歩間違えれば死ぬかもしれない危ない運転に挑んだことや、8台も廃車にして、残った最後の1台でなんとかうまくいったことを、身振り手振りを交えながら満面の笑顔で熱く語ってくれて、「そしたらここに車が来て、こうやって避けて、どうたらこうたら云々」みたいな感じで延々と10分間も武勇伝を語り続けて、通訳の戸田奈津子さんも半分同時通訳みたいになっちゃってトムに付いて行くのが大変そうでした。「廃車にならずに済んだ最後の1台は自分がもらった」が話の落ちで、記者たちもくすくすと笑っていました。まあ大変な撮影だったということはよく伝わりました。この武勇伝があまりにも熱すぎたせいか、終了時間は20分近くオーバーしていました。それだけ長くトムと同じ空間にいられたことは良かったのですが。

監督はクリストファー・マッカリー。監督としてよりも脚本家としての方が知られているかな。『ワルキューレ』の脚本もこの人が書いています。この会見を見るとマッカリー監督とトムがいかに相性が良いかわかりました。あまりにも仲が良すぎて、トムは言わなくてもいいことを喋っちゃうし。「クレジットされてないけど、『ゴースト・プロトコル』の脚本を書いたのはクリストファー・マッカリー監督なんだ」とさらりと教えちゃって、記者たちはみんなびっくりしていたし、さらに「『ミッション:インポッシブル5』の監督も彼がやることになっているんだよ」とあまりにも軽〜く2年も先のビッグタイトルをバラしちゃうし、これには記者席もどよめいていましたね。トムがマッカリー監督を信用していて、ぜひ彼に任せたいと心の底から思っているのが伝わりました。

マッカリー監督は「トムはよく働くし僕は一緒に仕事していて一番楽しい。トムは自分から学んでくれるから僕は何も押しつけなくていい。トムはキューブリックやスピルバーグといった20世紀を代表する監督たちと仕事をしているから、トムと仕事をすることは、彼らと一緒に仕事をしているようなものだ」と話していました。『ワルキューレ』はウルトラ名作だと僕は思っているのですが、またこのコンビで次々と良作が出てくるのだと思うと、これはこの先2人の活動が楽しみですね。

ロザムンド・パイクはワンピースでエレガントに登場。いかにも由緒あるイギリス訛がかかった声で喋っていたのですぐにイギリス人だとわかりました。ロザムンドはトムのことを「30年もこの業界でやってきてこれだけ熱意をもてるのは素晴らしいことだと思います。こういう姿勢は他人にも感染します」と褒めていましたが、現場でのバイタリティにあふれているトムの姿が目に浮かぶようですね。

トム・クルーズ曰く、『アウトロー』の主人公は侍のスタイルを持った男だということです。要するにクラシックな感じの主人公ということでしょうか。無法者ということで、さらにワイルドなトムがスクリーンで堪能できそうです。公開は2月1日から。(レポート・澤田英繁)

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2013/01/15 2:05

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