TAOの和太鼓パフォーマンス これが日本のかっこよさ
12月8日(土)、渋谷Bunkamuraオーチャードホールにて『火の鳥 ~Phoenix~ JUNKO KOSHINO x DRUM TAO Contemporary JAPAN II』が上演された。和太鼓を使った様々なパフォーマンスを見せるDRUM TAO(ドラムタオ)と、コシノジュンコが手がける衣装を融合させた驚異のステージである。
上演当日には、この最高のパフォーマンスを間近で見ようと、山田邦子、オスマン・サンコンら著名人の姿も見られ、注目度の高さをうかがわせた。
このステージは、世界的にみても人気が高い。世界観客動員数うは550万人。イギリスで開催されている音楽・芸術の祭典「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」に出演し、1800団体の中で、TAOだけがチケットセールスで2年連続1位となる記録を打ち立てており、2006年にはドイツでは日本のアーティストとして初めて3ヶ月間ものロングランを続けた。日本の和の芸術であり、なおかつ「かつてない日本の新しいエンターテイメントショー」として、アメリカの舞台評でも「驚くほど素晴らしい。最高の舞台」と絶賛され、これまでに世界各地で公演するなど目覚ましい活動を続けてきたTAOが、今年、世界的なデザイナーであるコシノジュンコとタッグを組んだ。そうして出来上がったのがこの『火の鳥』である。伝統的な楽器とモードが出会った作品だ。
その衣装は、見事に鍛え上げられた男たちの筋肉が引き立つ衣装だった。巨大な大太鼓を、精悍な顔立ちの男たちが豪快に叩くところは、これぞ日本のかっこよさといった感じである。一回のステージで何百という衣装が登場し、次々と衣装が変わっていく様子はそれだけでも見応えがある。TAOのパフォーマンスにはパワーがあり、勢いがある。激しいアクションのある中で、コシノジュンコの豪華な衣装が舞う様はまるで万華鏡のごときである。TAOのステージは音楽とパフォーマンスだけでも素晴らしいものだった。そこに最高の衣装が融合したことで、完全無欠のものになった。
男たちもいいが、とくに注目して欲しいのは女たちだ。これが和の美しさ。華奢な体で自分ほどの大きな太鼓を元気良く叩いて見せる様は何とも魅了される。右から左から、腹の中まで伝わってくる太鼓の音の衝撃波は圧巻である。
2012/12/10 1:10