渋谷から六本木まで世界最長のレッドカーペット? 『バイオハザードV:リトリビューション』ワールドプレミア
9月3日(月)六本木ヒルズにて、『バイオハザードV:リトリビューション』のワールドプレミアが行われ、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ポール・W・S・アンダーソン、中島美嘉が登場した。
このワールドプレミア、とっても遊び心にあふれていて面白かった。プレミアにも色々あり、毎回イベントを盛り上げるために様々な趣向が凝らされるわけだが、今回のはかなり凝っていたと思う。既成概念を覆すような仕掛けがあって、取材していて面白かった。言ってしまえばバカバカしい仕掛けなんだけど、それをここまでお金をかけて物々しくやられると、もう楽しくってしょうがない。
その仕掛けとは、渋谷のスクランブル交差点から六本木ヒルズまで、一本のレッドカーペットで結び、渋谷の様子を六本木ヒルズのテレビモニターで中継して会場に伝えるというもの。渋谷にいる人という人がレッドカーペットを走るリムジンに手を振る映像が中継でモニターに映し出されるわけで、まあ、すぐにフェイクだというのはわかるんだけど、ウソでもここまで派手にやってくれるとかえって面白い。その中継映像がまるで一本のストーリーになっていて、しかもカメラワークと編集がかなり凝っていた。渋谷を上空から撮った俯瞰撮影とか走るリムジンを捉えるローアングルの映像など、本格的すぎてもはや映画レベル。映像業界のプロが作ったものと思われるが、この映像の制作だけでも相当な費用がかかっているのではないだろうか。
また、司会がなんか妙に味のある司会で、「怖いですね。怖いですね」みたいな、今は亡き映画解説者の淀川長治を彷彿とさせる独特の調子で面白かった。いいタイミングで小島よしお、鳥居みゆき、ダンディ坂野ら死んでも死なない芸人たちが登場して、アンデッド(ゾンビ)の姿になっても「あ゛ぁぁぁ・・・」と白目をむきながらファンが差し出す色紙におもむろにサインしたりして笑わせてくれたし、イベントはモニターに映されている映像と、六本木ヒルズの会場が見事にリンクして成立していた。収録とライブ、この両方のつながり部分は絶妙だった。
ステージでは、ミラは「10年間『バイオハザード』をやってきて、アンデッドと戦うのは楽ですけど、今回は郊外に住む主婦を演じて、実はそこが一番大変でした」とコメント。アンダーソン監督は「僕は拷問するのが好きなので夫として夢が叶ったということかな」とコメントしていた。夫婦生活をしていても、日々お互いに『バイオハザード』のネタを出し合っているとのことで、2人の仲の良い雰囲気が伝わってきた。この様子だと、今後もずっとシリーズは続いて行きそう。いやぁ、こんなに綺麗で可愛い奥さんがいて、アンダーソン監督うらやましすぎるぞ!
シリーズ5作目にあたる本作の見どころは、ゲームキャラでも最も人気の高い主人公「レオン」がついに登場することである。また、マニアックな人気を博しているシエンナ・ギロリーの「ジル」が再登場し、リー・ビンビン扮する人気キャラ「エイダ」が初登場するなど、ゲームファンには見逃せないものになっている。3Dへのこだわりにかけてはハリウッドでも屈指のポール・W・S・アンダーソン監督だから、彼の描くホンモノの3Dの美学にも期待が高まる。ゲームの人気キャラがどのようにアリスと絡んでいくのか、迫力の3D映像で体感していただきたい。公開は9月14日(金)から。
ワールドプレミア写真特集
ワールドプレミア中継の様子。六本木ヒルズのモニターが渋谷と中継でつながっている。やたら元気のいいリポーターが渋谷の様子を伝えている。
上空から俯瞰で望む渋谷のスクランブル交差点。『バイオハザード』仕様のレッドカーペットが道路に敷かれている。
渋谷からずっとのびて、それは六本木ヒルズまでつながっている。間違いなく世界最長のレッドカーペットである。
渋谷のスクランブル交差点では、ミラ・ジョヴォヴィッチのファンたちがまだかまだかとミラが来るのを待ちわびている。女子高生たちも「ミラを見るために来ました! ミラってチョーかっこいいよね!」と興奮気味だ。
レッドカーペットの出発地点ではリムジンが待機している。パニックを避けるために場所がどこかは誰にも明かされていない。
リムジンの車内に入って中の様子を伝えるリポーター。革製のふかふかシートに座って、すっかり気分はミラ・ジョヴォヴィッチだ。
ついにミラを乗せたリムジンが出発した。
沸き返るファンたち。リポーターももみくしゃになるほどの大騒ぎだ。
渋谷109の前を通るミラのリムジン。なんと、渋谷にいる人全員がリムジンに手を振っているのだ!
渋谷のスクランブル交差点の様子。
スクランブル交差点を通り抜けるリムジン。それにしてもすごいカメラワークだな。
リムジンに手を振るファンたち。リムジンはスモークガラスなので車内はまったく見えていないはずだが、ファンの熱狂ぶりといったらすごかった。
あれっ? 中継がおかしいぞ。
気がつけば、回りがアンデッドだらけに。リポーターがアンデッド集団に襲われ、映像が途絶えてしまう。
もはや渋谷のスクランブル交差点はアンデッドに汚染され地獄絵図と化してしまった。
あぁっと、なんと六本木ヒルズのイベント会場にもアンデッドが! ここももう駄目なのか! 「ご安心ください。六本木ヒルズにはアリスがいるから、アンデッドなんてやっつけてくれるでしょう」と司会。
耳をつんざくような爆音と共に火柱が上がり、ミラ・ジョヴォヴィッチと監督の登場。どうやらミラがアンデッドを退治してくれたようだ。それにしてもミラ、スタイル良すぎ!(鼻息)
ファンに向かって投げキッスを送るミラ。このオーラ。本当に素敵だなあ。筆者も思わずビビビッとしびれました。
おおぉっと! また余計なアンデッドが登場だ! よく見ればこいつら、一発屋かと思っていたらまだしぶとく生き残っている鳥居みゆき、小島よしおではないかっ。しかものんきにドリンクとポップコーン持って来てるし。
水着姿のアンデッドに「しょうがないわね」という表情を見せるミラ。がらがら声で「I Love You.」と小島よしお。
ミラは小島よしおにいきなりポップコーンをぶっかけてしまう。これはミラのアドリブだ。
笑顔がとってもチャーミングなミラ。こんな感じでとっても愉快なワールドプレミアでした。(澤田英繁)
2012/09/05 7:51