『旅の贈りもの 明日へ』前川清、32年ぶりの映画出演。鬼監督の前にたじたじ

『旅の贈りもの 明日へ』

去る8月28日(火)、スペースFS汐留にて、『旅の贈りもの 明日へ』の完成披露試写会が行われ、前川清(64)、酒井和歌子(63)、山田優(28)、葉山奨之(16)、清水くるみ(18)、須磨和声(31)、前田哲監督が登壇した。


定年退職した男が、42年前に文通をしていた初恋の人を探しに福井県を旅する物語。これまで10代の若者に向けた映画ばかりを撮ってきた前田監督が、自分の両親の世代に向けて作った感動の人間ドラマになっており、前川清にとって映画出演は32年ぶりとなる。


前川は、「映画に出ないかということで、役者とかそういったものが苦手で、訛りが多いといったら、そのままでいいですからと言われて引き受けたら、いきなり監督から訛りすぎだと怒られて、どうすればいいのかわからず、前田監督に手取り足取り教えていただきました」と挨拶。「自分を見たくないので正直まだ一度も映画を見ていません。これからも多分見ることはないと思います。ただ、主題歌を歌っていまして、音楽に関わっているところですから、どういう風に映画に携わっているのか見てみたいなと思っています。歌の方は誰からも文句を言われることなく自由にやらせていただきましたので」と、歌手らしい発言をしていた。前川清はそのままのいつもの姿のまま主役を演じているが、そこがかえっていい味を出しており、この作品はキャスティングの段階で完成したと言っても過言ではないだろう。


しかし前川は、撮影中かなり前田監督に怒られていたようで、舞台挨拶でも監督が怖かったことばかりを話題にしていた。前田監督は「前川さん、僕に会いたくないみたいなんですよね」と言うと、前川は「そういうことはないですよ。会いたくないんじゃなくて、怖いから避けたいだけです。手取り足取り教えていただいた監督なので」と言って場内の笑いを誘っていた。


前川は酒井和歌子と共演しているが、前田監督は「2人はすごい仲がいいんですよ。最初の出会うシーンなのにいきなり仲良くなっておかしいでしょう! いつもすごい近づくんですよ。今もちょっと近づきすぎじゃないかな」と言ってどうも面白くない様子。どうやら前田監督は酒井和歌子の隠れファンだったようで、「監督が酒井さんのこと好きだったみたいで、近づくたんびに近づくな近づくなと怒られました」と前川は語っていた。


清水くるみ演じる初恋の女の子のキラキラする輝きは必見だが、酒井は、自分の若かりし頃を演じた清水くるみを見て、「すごくチャーミングで、私が若い頃はこんなに可愛くなかったですよ」とコメントしていた。すかさず前田監督は「いや、可愛かったですよ! 酒井さんの若い頃は! 今も可愛いですが!」と酒井をべた褒め。さらに酒井が作品のテーマにからめて「私の人生の忘れ物は、年頃のうちに結婚しなかったことでしょうか」と言うと、ここでも前田監督は「酒井さんなら今からでも素敵な出会いがありますよ! 酒井さんがいいという男性はいっぱいいます!」と酒井を褒め、監督はかなり酒井にほの字の様子だった。


『旅の贈りもの 明日へ』は、キノフィルムズの配給で、10月27日(土)、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー。ロケ地の福井県では10月13日(土)より先行上映される。

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2012/09/03 4:12

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