『るろうに剣心』初日。絶句する武井咲の緊張を佐藤健が優しくほぐす

『るろうに剣心』

8月25日(土)新宿にて、『るろうに剣心』の初日舞台挨拶が行われ、佐藤健(23)、武井咲(18)、蒼井優(27)、青木崇高(32)、田中偉登(12)、江口洋介(44)、香川照之(46)、大友啓史監督(46)が登壇した。


『るろうに剣心』は和月伸宏原作の人気コミックの実写映画版。原作は週刊少年ジャンプに94年から99年まで連載され、5400万部を売り上げ、世界23カ国で翻訳された。今回の映画版は、連載が終わって13年も経ってからの初めての実写映画化になる。なぜ18年もの間、一度も映画化されなかったというと、「主人公・剣心を演じられる俳優がいなかったから」だという。ようやく佐藤健という剣心を演じられる俳優が現れ、プロデューサーも原作者も全員一致で「後にも先にも佐藤健しか剣心は演じられない」と考えていたという。佐藤健は「この映画で自分のアクションが認められなかったら役者をやめる」という覚悟で出演を承諾。監督・脚本には大河ドラマ『龍馬伝』など、幕末維新の映像化を最も得意とする大友啓史監督が抜擢され、こうして映画化された作品がこの日めでたく初日を迎えた。


佐藤も感無量の様子で、「昨日の夜は興奮してて眠れなかったです。本当に今日という日を大きな事件もなく迎えられたことが感慨深いですね」と語っていた。撮影の現場はとにかくスタッフ・キャストの熱気にあふれた現場だったとのことで、登壇者が皆アドレナリンという言葉を何度も使って現場の熱気を強調していたのが印象的だった。やはり見所はアクションシーンであり、佐藤は「僕も皆さんと同じ気持ちでアクションを見ていました。僕はそれを現場で”生”で見ていました。役者の特権ですから」と話していた。


最初どこか不安げな顔をしていた武井は、「ずっとこの日を待っていたのですごく嬉しいです」と言うと、急に「・・・ちょっと待って・・・」と背を向けて言葉に詰まってしまった。武井もこれまで舞台挨拶は何度もやってきているはずだが、この日は特別の思いだったようだ。「なんかすごく緊張してて・・・」といって深呼吸していると、佐藤から「ニコニコしてるから大丈夫ですよ。昨日(Seventeen専属モデルを)卒業したばかりだから」とフォローされてようやく緊張がほぐれたようだった。


大友監督は、「最後のロールテロップに600人の名前が出ますが、名前をいれていない人も合わせると2000人とかになる。僕らは2000人を代表して映画をお届けできることをすごく嬉しく思います。ヒーローって強いだけじゃ今の時代はだめ。とにかく新時代にふさわしいヒーローを僕たちの手で生み出したいということでがんばってきました。ヒーローが生まれる瞬間を見届けていただいた皆さんに、剣心、佐藤健を育てていただきたいと思っています」と挨拶していた。


そして最後に、60日間全国を横断して47都道府県を回って映画を宣伝した俳優の長尾卓也が登場し、ステージ上でゴールテープを切った。「(左を向いて)監督!(右を向いて)キャストの皆さん! 公開初日おめでとうございます!」と熱く祝福してくれたが、香川照之から「向きが逆だろ!」と突っ込まれて場内一同爆笑していた。さらに「番外編ということで、ロンドンに袴で大和魂で行ってきました! 体操の内村選手のお母様とご一緒させていただきまして、一緒に国家を斉唱させていただきました!」とこの熱血漢は語る。この純粋な性格に登壇者らも「長尾くん」と声をかけて、みんなのマスコット的存在になっていた。佐藤は「僕がアミューズに入ったときからの友達で、映画に出てもいないのに誰よりも宣伝してくれたのが卓也でした。本当に感謝しています」と友情を讃えていた。


『るろうに剣心』は現在大ヒット公開中。なお、新宿ピカデリーの1階には全国47都道府県を流浪した宣伝カーが展示されている。

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2012/08/26 21:51

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