『闇金ウシジマくん』で女優として成長した大島優子がAKB48人生を語る

『闇金ウシジマくん』

8月11日(土)、六本木にて『闇金ウシジマくん』の高校生限定試写会が行われ、上映の後、出演者の山田孝之(28)と大島優子(23)が登場し、高校生からの質問に答える「ティーチイン」を行った。


「ティーチイン」とは、映画の上映の後、実際に映画作家がスクリーンの前に登壇して映画を見た一般の観客からの質問に答えることである。舞台挨拶よりも観客との距離が近いのが特徴で、映画祭などではよく行われていることだが、こういうメジャー作品で山田孝之・大島優子ほどの有名人がティーチインを行うのは極めて稀である。


正直言って、記者会見でのプロのライターの質問はつまらないものが多く、こういう一般人相手のティーチインの方がよっぽど中身が濃かったりする。しかも今回は相手が全員フレッシュな高校生たちだから面白い話にならないわけがない。高校生とはいっても、ちゃんと尊敬語・謙譲語を使い分けていたし、筆者が高校生の頃はこんなにしっかりしてなかったので、色んな意味でびっくりさせられた。唯一の難点は、質問がすべて映画と直接の関係がない、役者2人に対して個人的に訊いてみたかった質問だけに終始したことだが、とはいえ、高校生らしい無邪気な質問だったのでそれはそれで興味深く、漠然とした質問にも山田と大島は適切に答えていて面白かった。


「ひとつ今言うとすれば、これから生きていく上でお金というものを最終目標に持って欲しくないという気持ちがすごくあります。お金というものは何かをするため、何かを得るために中間として必要なものであって最終目標ではないということが伝わればと思ってます」と神妙な面持ちでティーチインを開始した山田。『闇金ウシジマくん』は、言わばお金をテーマにした作品である。そういうこともあって、ティーチインは2人の人生相談の様相を呈していく。エグい内容であるが、本作で大島優子は過激な役に挑戦しており、アイドルとしてでなく女優としても大きく成長した。以前『櫻の園』の舞台挨拶に登壇したときと比べても綺麗になったのはもちろん、オーラが4年前とは格段に違っている。この日は大島のAKB48としての人生観も伝わってくる発言もあった。


以下にティーチインのやりとりを抜粋する。

質問「人生で一番追い込まれたことはなんですか?」

大島「1年に2度、盲腸と喉で手術していたときには追い込まれていました。手術をして少しでもAKB48として活動していない時間があったら、自分の居場所がなくなるんじゃないかという恐怖に陥りました。でも生きてればいい。なんとかなるぞと前向きに考えるようにしていました」

質問「学校で人気者になるためのアドバイスをいただきたいです」

山田「人気者になんなくていいと思いますよ。人気者になって注目集めるよりも、まわりが見えないぐらい何かに打ち込んで自分のこれだというものをやって面白い人になる方がいいと思います。最初やってるときはハタからみたら変態ですが、それが花開いたときに世間はころっと手のひら返してきますから」

大島「すごい日焼けして黒くなればいいんじゃないかな。まず学校に行けばみんなひっかかるじゃないですか。どうしてそんなに黒いのって。日焼けしたのにはバーベキューをしたとか思い出がつきものなので、それでみんなの注目を浴びるという安易な考えですが、思い出を語った後にみんなでやろうよと広げていけばよりいっそう中心人物になってみんなで楽しむ機会ができるんじゃないかなと思いました。男子だったら日焼けしたらよりかっこいいと思いますし」

質問「家族とはなんですか?」

大島「何かあっても一緒に戦ってくれる存在かなと思います。友達ももちろんいるし、絆はあると思うけれども、何かがきっかけで切れたりとか崩れたりする可能性があるじゃないですか。でも家族っていうのはそれがないじゃないかなって。完全に信頼してますよね。一番の支えであって、ずっとサポートしてくれる。一緒に戦ってくれるのが家族だと思います」

質問「将来やりたいことを見つける方法は?」

大島「好きなことをやれたらやっぱり嬉しいですよね。私がやってることは好きなことで、好きなことができることは稀なことで恵まれてるなとすごく思ってます。好きなことじゃなくても自分が興味あることだとか、生きてれば色んなことがありふれていて、特に今現代は色んなことが栄えていたりするので、それをどうにかこうにか自分から飛び込んでいけば見つかるかと思います」

質問「最近買った大きなものは何ですか?」

山田「去年車を初めて買いました。常にお金を貯金することがなくて、何か欲しいものができたときにそれを貯めていくようにしてるんですが、今は車買ったので特に他に買いたいものはないですね。でも東京にいれば生きてるだけでお金払わなければいけないし、いろいろ大変ですね」

大島「最近買った大きなものは印鑑。実印です。人生にひとつ、それを買ったそうやって使うじゃないですか。自分の名前の入っている印鑑を買うということがすごい決断というか、大人だなと思って、ある意味自分の先の将来を買ったなという意味でも大きいなと思って、靴を買っただとかバッグを買っただとかとは違って、印鑑を買ったことに重みを感じたのでこれを選ばせていただきました」


こうしてティーチインは30分ほどで終了。最後に、大島は劇場内を埋め尽くした高校生たちを見回しながら、「制服っていいなって思いました。そのときのそのきらめきっていうか、今着ている姿でいることがキラキラしているないう風に思いまして。今日一番参考になったのは、私もまだ制服を着なければいけないグループにいるものなので、皆さんのように可愛く制服を来て行こうと改めて思いました」と語り、初心に帰って決意を新たにした様子だった。(澤田)


『闇金ウシジマくん』は、8月25日(土)全国ロードショー。

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2012/08/12 17:31

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