『マダガスカル3』エリック・ダーネル監督が日本の大学の生徒たちの作品を論じる

『マダガスカル3』

7月12日(木)、デジタルハリウッド大学にて、『マダガスカル3』のエリック・ダーネル監督による公開講座が行われた。


これまで同大学では『カンフー・パンダ』のマーク・オズボーン監督など、ハリウッド・メジャースタジオのCGアニメーション監督を何度か招いて公開講座を行っている実績がある。この日は『マダガスカル3』(8月1日水曜日より3D・2D同時公開)のエリック・ダーネル監督が招かれて、CGアニメーション製作について講義した後、生徒たちの制作した短編アニメーションを生徒たちの前で鑑賞するなど、交流を楽しんだ。


「アニメの素晴らしいところは誇張した表現ができることだ」というダーネル監督は、『マダガスカル』シリーズの製作について、手描きの頃からの手法を今も使っていると話した。それはキャラクターのひとりひとりにリードアニメーターを使うことである。コミカルな動きが得意なアニメーター、女性の色っぽい動きが得意なアニメーターなど、それぞれの得意分野を生かし、担当者がキャラクターの一貫性をチェックすること。これはアニメーターにとっても映画自体にとっても都合のいいことだという。ベン・スティラーら役者の演技も撮影して参考にしているという。


「人生において最も大切なことは情熱です。自分らしくあること。どんなことがあっても自分の持ってる情熱を追求することです。私は実験アニメから始まっています。CGでアニメを作ることは存在していなかった時代でした。卒論の作品はオプティカルプリンタで作った砂のアニメだったり、16ミリフィルムで撮影したものにアセテートをコラージュしたり、まったく違うことをしていました。こんなことをやっていて本当に仕事につけるのか。学生ローンを返せるのか。そんなことを思いましたが、先生から続ければ夢は叶うと言われて、今までもこのことを話すと目が潤みます。私はやがてロック・バンドのREMのミュージックビデオを作るように言われて、そこからアーティストとして信頼されてキャリアがスタートしました」と語るダーネル監督。


最後に生徒たちの作品を鑑賞したダーネル監督は、「私もアニメーターとして、1秒の作品でも作るのは簡単ではないことはわかっています。皆さんの作品は、明確なアイデアがあって、アイデアにそって作られているところが素晴らしいと思います」と非常に優しい言葉をかけていた。

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2012/07/17 0:59

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