坂本龍一「ソニーよりも黒澤明」

『LIGHT UP NIPPON ~日本を照らした、奇跡の花火~』

7月9日(月)、新宿バルト9で公開中の映画『LIGHT UP NIPPON ~日本を照らした、奇跡の花火~』のトークイベントが行われ、高田佳岳さん(35)と、同作のテーマ曲を担当した坂本龍一さん(60)が登壇した。


高田さんは、3.11の東日本大震災のあと、自分に何かできないかと考えて、東京で花火の自粛が報じられているのに触れて、あまっていた花火を東北に持ち込んで打ち上げることを思い立った。資金の確保の課題から、花火を打ち上げるのは不謹慎だと言う反対意見があったり、打ち上げるにもクリアしなければならない規定があったり、様々な困難を乗り越え、高田さんは花火大会を実現した。『LIGHT UP NIPPON』は、そんな高田さんの軌道を追ったドキュメンタリー映画である。


坂本さんは、「高田さんが面白い人だったから私はこの作品に参加する気になったんです」とコメント。「黒澤明とソニーを比べると、国際的には黒澤明の方が価値が上なんです。日本にスティーブ・ジョブスみたいな人間が何人も現れれば日本はもっと評価される。高田さんにはその素質がある」とべた褒めすると、高田さんも照れ笑いしていた。さらに「海外ではキックスターターというサイトがあって、音楽でも何でもいいので目標額を掲げて資金を集めるために広く呼びかけることができるので、利用してみては」と高田さんに具体的なアドバイスをする一幕も見られた。


高田さんは、現在も都内で広告代理店に勤務する傍ら、「LIGHT UP NIPPON実行委員会」の発起人として、今年の8月11日の花火大会の実現に向けて活動中である。

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2012/07/10 2:30

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