一度始めるとやめられないカードバトルゲーム『拡散性ミリオンアーサー』

ゲーム画面

テレビゲームも数年前と比べて、だいぶ世界が変わってきたけれど、現在はスマートフォン用アプリが大ブームである。「App」という愛称で今一時代を築いていると言えるだろう。現在「App」を紹介する専門の雑誌も続々と発売されており、まさに流行の最先端といったところだ。


その中でも評価の指標となるのがiPhoneAppである。iPhoneAppで現在トップセールスを記録しているのがスクウェア・エニックスが送るカードバトルRPG『拡散性ミリオンアーサー』。アーサー王伝説をモチーフにしたSFファンタジーである。アップルが公式に認めているアプリなので、いわゆる「iPhone Safariでやれるブラウザゲーム」とは趣が違っていて、iPhoneとの相性も良く、しっかりアプリとしてストレスのない安定したゲーム性能を発揮している。


無料でダウンロードでき、基本的にタダでプレイできるのだが、レアなカードが出やすい「プレミアムガチャ」のチケットや、即時体力回復アイテムなどは有料である。とはいえ、プレミアムガチャのチケットはゲームを進めていけばイベント報酬でもらえることがあり、体力も時間がたてば自動回復するものなので、気軽に遊ぶ分には無課金でも十分である。ま、このゲームにはハマり要素満載のため、もうどうにも課金せずにはいられなくなるのだが。


『拡散性ミリオンアーサー』は、ブラウザゲームの流れをくみつつも、据え置き型ゲームにあるようなRPG本来の楽しさが追求されている。なんと言ってもその美麗なビジュアルと迫力のサウンドである。ブラウザゲームにありがちな見た目の地味さはこのゲームでは解消されていて、アニメーションもかっこよく決まっていて、カードを引くときの派手な見せ方にもワクワクさせるが、バトルもテンポが良く、かなり熱くさせる演出効果が抜群に効いている。音楽もかなり気合いが入っていて、iPhoneにイヤホンをつけて聴くと、見事なサラウンド空間が作られていて、スクエニの本気を感じることができる。正直、iPhoneでここまでできるのかとビビった。


『ドラゴンクエスト』が発売された頃、RPGのフィールドは2次元だった。それがハードの進歩と共に3次元に発展していったが、スマホのゲームのフィールドの主流は1次元である。つまりは前に進むのみだ。一見ショボく思うかもしれないが、この単純作業がスマホでは遊びやすく、意外にハマってしまう。ひたすら一本道だが、どの一本道を探索するかという選択肢はあるわけで。それぞれの道で獲得できるアイテムがあらかじめ決まっているので、そのアイテムを獲得するまでひたすら歩くことになる。親指タップだけでできるからかえって燃える。これは昔のRPGで同じフィールドを何度もうろうろしてレベル上げしていた感覚に近い。


やはりこのゲームは、RPGの醍醐味「レベル上げ」が最も楽しい。歩くたびに経験値が入り、目標の経験値に達するとレベルがあがって、新しいストーリーに進むことができるからやめられない。歩くためにはAPというものが必要で、これがなくなると行動できなくなる。APは3分間に1回復する仕様だが、リアルマネーを使えば即時回復できる。言わば課金は時間を買うようなものである。もう少し遊びたいから100円払うという感覚は、ゲーセンで遊んでいると思えば高い買い物ではない。しかし、ワンクリックで購入できるため、なかなか精神的ストップがきかず、つい誘惑に負けて余計に課金してしまいがちだ。かといって100円を惜しんで回復を待っていると、まだかまだかと気になって他のことに手がつけられなくなるから困ったもんだ。


レベルがあがると、能力をAPとBCのどちらかに振り分けることができる。BCは敵とバトルをするために使うポイントである。BCが高ければその分打たれ強くなれるのだが、バトルを一回でも終えるとBCがなくなってしまうので、ある程度回復するまで誰とも戦えなくなる。積極的にバトルを仕掛けるためにはBCの回復時間も考慮しなければならない。強くなりたい。けど早く戦いたい。この狭間に揺れまくる。ステータスの振り方でひとりひとりのユーザーにも個性が生まれるので、これがこのゲームの一番深い要素だと思う。


主人公のキャラのレベル上げだけでなく、持ちカードのレベル上げも相当ハマる。とくにレアカードを当てたときなど、レベルをあげていくうちにカードに対する愛情も生まれてくる。カードは合成することでレベルがあがるが、この合成が実に簡単で、合成するカードのレアリティとレベルと投資費用だけを考えて決めれば良い。まとめていっぺんに10枚以上を一度に合成もできる。極力ユーザーのストレスを軽減するために考えられている作りになっていることに脱帽である。進化合成などもあらかじめかけあわせるカードの種類が決まっているので何を合成するかで悩む必要もない。合成した後、どのくらい強くなったかもビジュアル一発でわかり、合成した達成感を肌で感じることができる。これがまたハマるわけ。カードのレベルがMAXになるとビジュアルも変化するので、さらに愛着が増すわけだ。


バトルのときは、持ちカードの中から、戦いに使用するカードをあらかじめ選択してデッキにセットしておく。自分で選択しない場合、勝手に強い順からコストを計算してセットされる。便利だが、カードの特殊能力などを考慮して自分で決めるのがゲーマーってもの。カードはいっぱいあるのに、出動できる部隊が限られており、グループ単位で発動するコンボなどもあるため、可愛い愛娘たちの中から誰を連れて行くのか毎度悩むところである。戦闘中に特殊技のスキルが発動すると「よしきた!」とつい拳に力が入る。どのくらい敵にダメージを与えたのか数値で直感的にわかるので、この数値を100でも200でもあげるために、少しでも強くなれるようにレベル上げにどんどんのめり込んでいくわけである。強くなって自分よりも高いレベルのユーザーを倒したときなどかなり快感である。


カードそれぞれでレアリティと強さが違うことで、より使えるカードを求めてガチャを引きまくってしまうわけだが、「カードコレクション」の要素もやめられない理由である。一度でも引けばコレクションしたとみなされるため、まだ引いたことのないカードを引いたときでも、それがどんなに貧弱なカードでもニンマリしてしまう。そのカードの紹介文も作品の世界観が広がりなかなか読ませる。結構レアカードも出やすく、割りと初心者でも「俺でももしかしたらコンプいけるんじゃないか?」という気分にさせてくれるからニクい。ついカード集めにも力が入ってしまう。キャラクターは男性受けを狙ってか、ほとんどがスペースオペラ風美少女のデザインだが、どれも美麗なイラストで愛でたくなること請け合い。


「因子」というものを9つ揃えるとレアカードがもらえるところもコレクター魂をくすぐりまくる。この「因子」をめぐって他のユーザーとバトルを仕掛け合い奪い合うのもこのゲームの重要な”ファクター”だ。あとひとつで因子が揃うというところまで来ると、つい課金して弱いユーザーを蹴散らして奪ってしまうこともしばしば。ランキングも表示されるが、単純なスコアアタックになっているので努力した分だけランクの上位に行ける。だから少しでも高みを目指そうと更にのめりこんでしまうのである。


フレンドと協力して強大な妖精を倒すのも楽しいが、基本的に本作はひとりでがんばるゲーム。ユーザー同士で会話ができないので、横の交流があまりないのが寂しいところであるが、今後はカードのトレード機能を追加予定という。ゲームのユーザー認証とも連動したサークルサイトの立ち上げも考えているというから期待したい。


毎日ログインするとご褒美がもらえるし、もう本当にやめられないとまらない。筆者はすでに普通の市販のテレビゲームソフトを買うよりも高いお金をつぎ込んでしまった。まったくどうしてくれる。普通のソフトは一度買ったら基本的にそれで終わりだが、『拡散性ミリオンアーサー』は最初こそ無料だけど、ついついキャンペーンがあるたびに課金してしまう自分がいる。こういうユーザーがいるから今ゲーム産業は課金制のものが主流になっているわけで。売上は通常のゲームの比ではないとか。カードといっても実体があるわけじゃなく、たかがデータなのに、それでもお金をつぎ込んでまでして所有したいと思う人間の心理。なんでかなぁ。

(当サイトの招待IDは【52cdc】です)

ゲーム画面1
見事セールス一位に輝く『拡散性ミリオンアーサー』。(iPhone App Storeの画面より)

ゲーム画面2
カードを引く瞬間。ギュイーンと回転して期待が膨らむ。

ゲーム画面3
見事レアカードをゲット!!

ゲーム画面4
デッキ編集画面。サクサク快適に動いてさすがスクエニとビビる。

ゲーム画面5
合成画面。一度にまとめて合成できるのでストレスがない。

ゲーム画面6
レベルアップ画面。「成長したぞ感」を肌で感じられる。カードの育成が楽しすぎる!

ゲーム画面7
カードの詳細画面。キャラクター紹介文がなかなか深い。

ゲーム画面8
秘境探索。1次元フィールドなので前に進むしかない。親指タップだけで事足りる。シンプルゆえにハマる。

ゲーム画面9
白熱のカードバトル画面。すごくテンポがよく、スキルが発動するとつい力んでしまう。忙しいときはスキップも可能。

ゲーム画面10
スキルが発動した瞬間。やっぱり気持ちいい!

ゲーム画面11
カードコレクション。歯抜けがあるとどうしてもそのカードが欲しくてたまらなくなる。このゲームの中毒性はここにある。

ゲーム画面12
プレミアムガチャで筆者が最初に引き当てたカード。それゆえに他のカードよりも愛着がある。もうこのダイナマイトボディ最高っす。レベルMAXになるとビジュアルが変わるというのだが、どういう絵になるか楽しみである。

ゲーム画面13
ゴールデンウィークに追加された「11連ガチャ」。3000円でカードをまとめて11枚引ける。一度にさくさくっと引けるのがこのゲームのいいところ。思わず衝動買いしてしまった。

最後に、これから初めてこのゲームを始める方は、以下の招待ID【52cdc】を入力して欲しい。いきなりレアカードがもらえるぞ。この記事の影響調査も兼ねているので、ぜひどうぞ。

ゲーム画面15

アプリダウンロードはこちらから

文・澤田英繁
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2012/05/05 0:53

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