ニコニコ超会議【取材してみた】
4月29日(土)と30日(日)の2日間行われている「ニコニコ超会議2012」を取材してみた。これは言ってみればとにかくスケールのでかいファン・イベントだ。国内にはニコニコ動画(動画上にコメントできるのが最大の特徴)を愛するファン、いわゆる「ニコ厨」が何十万人といて、そのファンのために幕張メッセでドドンとお祭りのように大騒ぎするイベントである。
筆者は勉強不足だったせいか、友達に「明日このイベントに遊びに行ってくる」と言ったとき「これって何をやるイベント?」と訊かれて実は何も答えられなかった。いや、本当に何のイベントか当日になっても最初は全然理解していなかったくらい。何も計画せずに行き当たりばったりで取材してみたが、ところが、2・3時間もこの世界にいるうちに、これがなかなかのめりこんでしまって、いつの間にやら溶け込んでノリノリになっていた自分がいた。なんだ、楽しいじゃないか!
このイベントは、会場にもうひとつの「世界」を作ってしまったイベントというべきだろうか。会場で配られていた「ニコニコ漫画+(超)」にわかりやすく説明が載っていた。その漫画によると、コンセプトは「ニコニコ動画すべてを地上に(だいたい)再現したイベント」ということらしい。つまりは、ニコ厨たちの間で勝手に想像して膨れあがったそのイメージを実際に体験できる形にしてくれたのがこのイベント。で、いいのかな??
ということで、イベント会場の中には、ミュージックステージもあれば、運動場もあり、フードコートもあって、なんと神社まである。ニコ厨に大人気というボカロPライブも開催。他に、科学カテゴリーでははやぶさの模型を展示。政治・経済について語るコーナーなんかもあったようだ。鉄道ブースでは、車両の公開解体買付ショーも実施されて、たくさんの鉄道マニアがしのぎを削っていたし、「痛Gふぇす」ブースでは、60台の「痛車」も展示されていた。「痛車」とは見ていて痛々しい車の意味らしいのだが、その言葉には愛もこめられている。他にもまだまだいろいろ盛りだくさんで、すごく些細なものまでブースになっていて、ニコニコ動画が大好きな人なら、そこにブースが存在していること自体に感動しまくることだろう。ある意味では最先端、ある意味では壮大なジョークとも言えるイベントだが、しかし意外や意外、陸上自衛隊もブースを出展していたのには驚いた。
いろんなイベントを取材してきた筆者も、このイベントほど「ごった煮感」を感じたイベントはない。そう書くと、趣旨がぶれてるように聞こえるかもしれないけど、いいや、これが全然ぶれていないのである。そのすべてが(だいたい)ニコニコ動画の世界の再現なのである。
イベントには、たくさんの有名人も参加していた。マルハンチャンネルのブースには鳥居みゆき、手島優、相沢まきがトークゲストに来ていたし、囲碁将棋ブースには「囲碁ドル」戸島花が来て解説していた。それぞれのブースで芸能人や文化人が招かれていて、中には飛び入りで参加した人もいた。もうあまりにも人数が多すぎて、しかもイベントは各所同時進行で進んで行くから、全部でどれだけの有名人が参加したのかもはや測定不可能! 来場者は、この2日で10万人を見込んでいるというから、「すげえよ!ニコニコ」と驚くばかりだ。
2012/04/29 6:07