元子役・美山加恋主演『ももへの手紙』米国アカデミー賞も視野に

『ももへの手紙』

4月21日(土)、丸の内ルーブルにて、アニメ映画『ももへの手紙』の初日舞台挨拶が行われ、声の出演の美山加恋さん(15)、優香さん(31)、西田敏行さん(64)、そして沖浦啓之監督(45)が登壇した。


『ももへの手紙』は、舞台が広島県がモデルになっているということで、この日は広島県の湯崎英彦知事が特別ゲストとして登場した。湯崎知事は知事として初めて育児休暇を取ったほどの「イクメン知事」としても知られている。作品のテーマが父から娘へ送る手紙ということで、舞台の広島では「父から娘への手紙」キャンペーンを実施し、登壇したキャストと湯崎知事は最優秀賞を決定する選考委員を務めた。応募総数431通の中から、最優秀賞に選ばれた佐渡泰(さどやすし)さん(49歳)、仁美(ひとみ)さん(18歳)が初日の舞台に招かれた。泰さんは「最優秀賞に選ばれてやったと思ったのと同時に困ったなあと思いました」と語りながらも、愛娘・仁美さんへの愛情いっぱいの手紙を読み上げ、西田さんが感動して落涙する場面もあった。


続いて、キャストによる舞台挨拶では、優香さんが美山さんの母親役ということを話題にあげ、「優香さんはお姉さんのイメージだったんですけど、お母さんのように温かくて優しくて、お母さんに接するような気持ちになりました」と美山さんが言えば、「小さい頃からドラマで見ていたあの子がこんなに大きくなったのか。一番女性として綺麗になっていく年をずっと一緒に過ごせて、成長を見ている気持ちが母親みたいな気持ちでそばで見ていたのでお母さんと言って欲しい」とこたえる優香さん。それを受けて美山さんが「お母さん!」と呼ぶと、優香さんは「娘よ!」と嬉しそうに笑顔でこたていた。最近の大作系アニメ映画のアフレコは役者が一人ずつ個別に収録することが多いが、この作品では美山さんと優香さんは2人一緒にレコーディングしたことで、母と娘の関係が築きやすかったようだ。


妖怪の役を演じている西田敏行さんは「ここんとこしばらく人間をやってない気がする。この前は落ち武者だったし」とコメント。司会の田中みな実さんから「良い意味で妖怪に似てらっしゃる」と褒められると、「どんな良い意味で似てるんですか?」とこたえて笑いを誘った。なんでも映画を見れば誰しも好きになるキャラクターと太鼓判で、グッズも買いたくなるという。


『ももへの手紙』は全米配給も決定している。全米の配給会社はGKIDSで、この会社は本場アカデミー賞のアニメ作品賞ノミネートの常連会社である。そうなると『ももへの手紙』のアカデミー賞ノミネートは夢物語などではない。本気でアカデミー賞を狙っていく姿勢である。


これだけの大作アニメに出られたことで、美山さんも舞台挨拶では感情が沸き立っていた様子で、「海外で公開されるような素晴らしい作品に参加できて嬉しいです! 本当に素晴らしい作品で、絵にもお話にもたくさん魅力が詰まっていて、愛に溢れた作品なので、最後の最後までじっくり見て行ってください! よろしくお願いします!」と元気よくPRしていた。


ももへの手紙』は現在全国公開中。

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2012/04/23 5:54

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