70年代アイドル麻丘めぐみが主演。そのタイトルは『お色気戦隊 熟レンジャー』

『お色気戦隊 熟レンジャー』

『お色気戦隊 熟レンジャー』なるビデオ映画の上映会に行って来た。この作品、タイトルだけで何やら面白そうだったので見てみた次第。『ゴレンジャー』あたりの戦隊物のパロディなのだが、どっちかといえば『セーラームーン』のパロディ。タイトルから想像したとおり、かなりバカバカしい作品になっているのだが、こういうテイストを大切にしているものなので、こういうテイストが好きな人にはたまらない作品であろう。俳優の中西良太がメガホンを取っているが、彼の人脈だろうか、キャスティングの豪華さに驚く。なんと、主演は元アイドル歌手の麻丘めぐみ(56)である。

仕事なので、筆者も「麻丘めぐみ」で検索して、色々と昔の映像を見てたんだけど、気がつけば1時間以上見入ってしまっていた。一発で虜になってしまった。初期作品の映像はほぼ全曲見た。なんと可憐なんでしょうかっ。かぐや姫風の黒髪が綺麗で、その笑顔を見ているだけで元気がわいてくる。「全員集合」とかのライブ映像が残ってるんだけど、「アルプスの少女」という曲の振り付けがまたたまらなく可憐で。うん、日本のアイドルはやっぱり八重歯ですな。これにハまらないわけがない。スタジオ収録の歌声もいいけど、やっぱりライブで歌ってるときの声の方がいい。一番感動したのは「雪の中の二人」。しかし改めて「全員集合」っていい番組だったんだな。今もこういうサタデーナイトライブな番組は必要だと思った次第。いやぁ、70年代は良い時代だった。

おっと、脱線しすぎた。少女時代の映像は皆さんにも後で検索して見てもらうとして、肝心の作品の方だが、これは見る前は、こんなふざけた作品に、麻丘めぐみほどのアイドルが出ちゃっていいものかと正直心配しちゃったけれど、ふざけるといっても、大真面目にふざけてくれているので、まったく見ていて悪い感じはしなかった。むしろ予算がなくてもハートがあれば映画は作れると再確認させられた作品である。

他に元宝塚の月船さらら、物まねタレントのなかじままり、アート界でも有名な藤川千景、グラビアアイドルの岡田ひかりが出ていて、まったく違う畑育ちの人たちが戦隊ヒロインとなって集結するというだけで何やら面白くって。作品の中でそれぞれ、お色気担当は藤川千景と岡田ひかり。コメディ担当はなかじままり。ドラマ部分担当は月船さららが分け合った感じかな。麻丘めぐみは彼女たちを取りまとめる戦隊のリーダーの役で、実際に撮影中もみんなから慕われていたとのことだ。

舞台挨拶では、麻丘めぐみがまるで司会みたいにトークがお上手で。横にいた司会の人よりも司会っぽかったし。なかじままりは「この5日間の撮影で麻丘さんの大ファンになりました。お綺麗なだけでなく、一緒に会話していてとても面白い人でした」と紹介していたのが印象深い。麻丘めぐみへの「ときめき」は男女共通ってことで。

監督曰く、この作品はたったの5日間で作った低予算作品。5日間で100時間も働いたというからほとんどスタッフは寝てなかったそうだ。しかし少ない予算だからこそ、見せ方の工夫が生きていて、それがこの作品のユーモアになっている。バカバカしくて楽しい一本。麻丘めぐみの綺麗な瞳は40年前のまんま。DVDはビクターエンタテインメントから5月11日発売。(澤田英繁)

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2012/03/19 0:26

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