中田英寿 被災地の子供たちにこんな素敵なプレゼント

中田英寿

11月27日(日)有楽町。ベルギー、アメリカ、ニュージーランドの大使館が、地震で被災した中高生たちを東京に招いて『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』のチャリティー試写会を行った。このイベントに元プロサッカー選手で現在慈善活動を行っている中田英寿(34)がとあるクリスマスプレゼントを持って中高生たちの前に登場した。

中田が被災地の子供たちに贈るクリスマスプレゼントとは、『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』の鑑賞券であった。中田は自身が代表を務める一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION の取り組みとして、被災地の中高生2000名に鑑賞券をプレゼントすることを発表した。「僕自身、被災地に行きまして、何かできないかと考えまして、劇場鑑賞券クリスマスプレゼントの企画を提案しました。僕も毎年友達にプレゼントを贈りますし、何かもらうと嬉しいんじゃないかと。そういうときに、誰もが楽しめるがいいんじゃないかなと。お話ししたら快く受けてくれて、実現できて本当に嬉しく思います」と中田。

12月に公開されるたくさんの子供向け映画の中でも、中田が『タンタンの冒険』を選んだことには理由がある。「以前から漫画を読んでいて、気になっていた作品でした。この映画の魅力というのは、色々な困難があるけれど、タンタンが自分で物事を考えて進めて行くことです。僕自身もずっと海外に行ったり、自分の行動でしか得られないものはありました。自分にできることを考えること、それを若い世代に伝えていけたらなと思っています」と中田。さすがヘアスタイルがタンタンなのは伊達じゃない。

被災地への支援の形は人それぞれ様々なものがあるが、映画の鑑賞券を現物で贈るというのはあまり聞いた事がなく、慈善活動としては非常に変わり種である。子供たちは家族でも友達同士でもいい。好きなときに鑑賞券を手に握りしめて自発的に映画館に行くことになる。そこにタンタンにも似た大きな意義があるということだろう。そして何よりこの映画は底抜けに楽しい内容で嫌なことはすべて吹っ飛ぶ映画になっている。

ところで、このイベントの趣旨に共感したプロデューサーのピーター・ジャクソンと監督のスティーブン・スピルバーグはこのイベントのためにビデオメッセージを寄せている。ジャクソンは「クライストチャーチで今年の2月22日に大地震がおきました。最初にかけつけてくれたのは、日本からの国際緊急救援隊だったのです。その直後に日本も震災に遭うとは想像していませんでした。皆さんの復興を心より祈っています」と母国ニュージーランドからエールを送っていた。

イベントには、ベルギー大使館からリュック・リーバウト、原作者エルジェの元夫人のファニー・ロドウェル、エグゼクティブ・プロデューサーのニック・ロドウェルも同席した。『タンタンの冒険』は3年ほど前からスピルバーグとピーター・ジャクソンが共同製作することを正式に公表していて、ようやく12月1日(木)より公開される映画ファン待望の作品。ニック・ロドウェルも「29年前に映画製作が決定してからこの日までずいぶんと長いこと待たされた。それだけ価値のある映画だ」と感動もひとしおの様子だった。(澤田英繁)

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2011/11/27 18:59

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