寡黙なイメージの笹野高史。実はよく喋るおじさんだった。
8月19日(金)新宿にて『カンフー・パンダ2』の初日舞台が行われ、山口達也(39)、笹野高史(63)、MEGUMI(29)が登壇した。
意外にも笹野高史をこうして取材できたのはシネマガでは初めて。出演作こそ山ほどあるけれど、本人も自ら「ワンシーン役者」と言ってるように、メインキャラよりもキラリと光る脇役が多く、若い役者たちに混じって舞台挨拶に立つ機会があまりなかった。しかし今回はあの大物ダスティン・ホフマンの吹き替え。これは舞台挨拶に立たないわけにはいくまい。
映画の中ではシーフー老師というキャラクターを演じており、本人も寡黙な役者かと思いきや大間違いで、舞台挨拶中は話し出すとネタが出るわ出るわで、主役よりも目立ってしまい、山口も笑いを持っていかれてこれじゃあ立場がない。「軽いですね、うちの師匠、よく喋るでしょう。こんなに喋るシーフー老師って他にいないと思いますよ」と言っても止まらないから、山口も「もっと黙ってた方がいいですよ」と対抗して笑いを取っていた。
山口は、この映画のPRのためにロサンゼルスのイベントに出席したそうで、世界中の”ポー”役の俳優たちと会ったという。そこにはもちろんジャック・ブラックもいて、「お前は日本の”ポー”なんだからお前らしくやっていいんだよ」とアドバイスされたことを振り返っていた。山口はジャックについて「ジャックはジャックで違う”ポー”のスタイルがあって、彼はすごくロックなスタイルではじけていた」と語っていたが、TOKIOではベーシストをやっている山口も同じバンドマンとしてそのジャックのロックな男気に惚れ込んだ様子だった。
いつもイベントや舞台挨拶になかなか呼ばれない?笹野は、「私もロサンゼルスでジャックやアンジーに会ったんだ。みたいなことを言いたいのですが、どうもいろいろありまして、呼んでいただけませんでした」と冗談の中に不満を込めた。
この3人は以前は面識がなく、ついこの前の福島の上映イベントで初めて会ったばかり。MEGUMIは福島の駅で「あ、ヘビをやってるMEGUMIです。どうも」とそんな感じで3人で挨拶しあったことを振り返った。山口は「駅ですごくオシャレなおじさんがいるなと思ったら笹野さんでした」と言うと、笹野は「僕は山口さんがパンダにしか見えませんでした」とここでも笑いを取っていた。
人気シリーズの第二弾『カンフー・パンダ2』は、『カーズ2』をおさえ、この年世界で公開された全てのアニメ映画の中で興行収入ナンバー1を記録中。山口は本作について「それこそ動物の毛の動きであったり、僕が一番感動したのは水の動きであったり雫の動きであったり、そこはもはや実写を超えているものがある。やっぱりそういう映像と音と色と色んなものを考えながら色んな見方があるので、ぜひ劇場で見ていただきたいですね」と紹介していた。日本では現在公開中。マクドナルドのハッピーセットなど様々な宣伝展開を行っており、日本のマーケットでどこまでのびるか気になるところだ。
ちなみに、イベントには着ぐるみの”ポー”くんが登場したが、山口はやたらと”ポー”くんにちょっかいを出していた。「今日は子供があまりいないから言っちゃいますけど、実は中に扇風機が入ってるんですよ。暑いですからね」と着ぐるみの秘密を暴露し、「おつかれさん」といってマイクを口元に押し付けたが、”ポー”くんは終始無言のまま。山口は「よく教育されてますね」と感心していた。(澤田英繁)
※諸事情により山口達也さんの写真の掲載は控えさせていただきました。
2011/08/20 0:48