名古屋・大阪など、ご当地アイドルが元気いっぱい踊る姿に胸キュン必至

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8月13日(土)、原宿アストロホールで行われたTOKYO MXのテレビ番組『サンドウィッチマンのご当地アイドル発掘団』のDVD発売記念イベントに行ってきた。

この番組の内容は、地方で活躍するアイドルたちを発掘して東京で紹介するというもの。ローカルアイドルが巨大な東京マーケットでその名を売るチャンスでもある。しかし、ご存知のようにTOKYO MXは東京都に密着した東京だけのローカルテレビ局ゆえ、地方のアイドルが出演してもそのファンは放送を見たくても見ることができなかった。当然DVDならばそういった問題はない。全国誰でもDVDを買いさえすれば見ることができるのだ。

この日イベントに出場したアイドルは5組39名。名古屋からやって来たOS☆U、大阪からやって来たSKETCH、同じく大阪からファン☆ピース、東京は秋葉原で活躍中のでんぱ組.inc、そして、六本木で活躍中のアイドルカレッジである。現在は地域限定で活躍中の彼女たちも恐らく夢は共通して全国メジャー進出ではないだろうか。言葉にせずとも内心はライバル同士なわけで、この日、この5組の内の1組だけがテレビCMの出演権を獲得できるということで、5組はキュートな火花を散らした。

いや、最初はどうせ地方だから大したことないだろなんて見くびっていた。みんな知らないグループだったけど、最初に一斉に全員出てきたとき、全員がお世辞抜きにすっごく可愛くて、ちゃんと挨拶もできて、そのプロの仕事ぶりに驚いた。彼女たち、歌もダンスもトークもかなりレベルが高い。テレビ局スタッフもよく見つけて来たぞという感じ。そこら辺から適当に連れて来たアイドルではなく、入念にリサーチして、本気で心から太鼓判を捺せるアイドルを見つけて出場させた番組スタッフの心意気に感動すら覚える。5組がそれぞれ2曲ずつ披露し、全国メジャーのアイドルとも十分渡り合えることを体で表現してくれたが、それはまさに「発掘」という言葉に偽りなしのフレッシュなエネルギーに満ち溢れていた。本当に活動の場を地元だけに限定していたのはあまりにももったいないパフォーマンスである。逆に言えば、我々の知らないところに埋もれているアイドルたちが全国にいっぱいいるということを知ってもらいたい。

彼女たちを応援しに来たファンたちの熱気も凄かった。わざわざ名古屋、大阪から追いかけて来たファンも多数いた。オールスタンディングのライブハウスで、グループが入れ替わると、ステージ前のスペースを次のグループのファンのために譲り合う光景も見られた。サンドウィッチマンはそこに感心していたが、感心するも何も、自分よりもすごいファンが自分の後ろで騒いでいたら居心地が悪いだろうから譲り合っていただけなのだと思うが。とにかく、ファンのその団結ぶりは半端なく、客席で輪になって手を取り合ったり、手すりを踏み台にして2メートルくらいジャンプする客までいた。曲中「オー!オー!オー!」と叫ぶ野郎どもの声のなんという迫力だったか。

実は筆者はこのイベントの前に韓流スターのライブを取材したばかりだったが、片や観客は全員女性だけですごい黄色い歓声に埋め尽くされていたが、片やこちらは観客は全員男性で、このむさ苦しさといったら。両極端な二つのライブをまさか同じ日に見てしまうことになろうとは。しかし、筆者個人的には女性ファンたちの黄色い歓声よりも、なんでだろう、むさ苦しい野郎どもののぶとい歓声の方がなぁんか不思議と一緒に体験してて気持ちがよかったわけで。というのも、踊ってるアイドルたちのすごく嬉しそうな笑顔を見ていると、こっちまで元気をもらう感じがしたから。なんだかすごく応援したくなる気持ちにさせてくれるのである(だからこそアイドルと言われる所以なのだろうけど)。ファンの熱気に押されてこっちまでかなり汗かいたし、すごくエネルギーを消耗したけど、何か胸がキュンとなるようなものを見たような気がする。

出場した5組はどれもハイレベルで、本当にどれも良いと思った。まさに甲乙つけがたい。それぞれ違った魅力を持っているから、そもそも比較することが間違っているのだが。そのこともあってか、CMの出演権は、実力云々ではなくゲームで決することになった。

1回戦は恋愛のシチュエーションをくじ引きで決めて、サンドウィッチマン相手に即興で愛の告白を演じてもらうというもの。即興なので、「失敗しないで欲しいいな。大丈夫かな」とドキドキしながら見守ってしまうそんな緊張感があった。みんなバラエティ番組でも十分通用する芸達者ぶりだったが、これを制したのはSKETCHだった。祭りのシチュエーションで「あなたのフランクフルトが食べたいの」と言ったのが勝因。変な意味はないが、サンドウィッチマンはフランクフルトと聞いて変なことを想像してしまった様子である。

2回戦は大喜利。「こんな発掘団はいやだ」というテーマでネタを考えてもらうというもの。制限時間が過ぎても考えたネタを披露したがるアイドルたちの姿が初々しかった。なんだかんだで結局一番お笑いのユーモアがあるアイドルグループが勝ってしまうわけで、この大喜利を制したのはSKETCHだった。「42才以上の未婚者限定のアイドルを発掘」という大阪人ならではの爆笑ネタで見事CM出演権を勝ち取り、その場で観客を前にCMを撮影した。CMの内容はその場ですぐさま考えられ、「私たちSKETCHです!歌って踊りを追求!」と言うとサンドウィッチマンに「実は男です」とボケられ「なんでやねん!」とツッコミを入れるCMが撮られた。彼女たちにとっては初のCM出演。興奮冷めやらない様子だった。

なお、番組でもお馴染みのアシスタント青島あきなと篠原冴美もイベントに参加。イベントの模様はDVDとなって来年発売される。SKETCHが出演したCMは10月からTOKYO MXで放送予定だ。テレビ放送をまとめたDVD『サンドウィッチマンのご当地アイドル発掘団』(販売:東映株式会社、発売:東映ビデオ株式会社)は、VOL.1名古屋編とVOL.2埼玉&赤羽編が現在発売・レンタル中(税込・各3990円)。VOL.3からVOL.7まで9月以降毎月リリースされる。

以下、簡単にこの日ライブに出場したアイドルについて紹介する。

【アイドルカレッジ】
六本木発のご当地アイドルである。そのコンセプトは、名前からも想像できるように、アイドルを一から育てる学校のようなものか。衣装も女学園的な雰囲気。もう何と表現したらいいのかわからないほど声が特徴的で、全員一斉に掛け声をあげたときの声といったらもう一度聞いたら忘れられない。サンドウィッチマンも声をしょっちゅう真似していた。サンドウィッチマン曰く、番組に出たメンバーの中でも最も印象に残っているアイドルとのことだが、六本木の彼女たちの活動の場所が地下にあり、それがまるで秘密基地のようだったとのことだ。

【OS☆U】
大須夏祭り公開オーディションで選ばれた純正地元アイドルユニット。OS☆Uの4文字はそれぞれ「大須」、「スーパー」、「アイドル」、「ユニット」を意味する。大須商店街の人気者だ。コンセプトは「アイドルのコンビニ」。つまりは、身近で品数豊富で24時間明るいアイドルを目指しているわけだ。このへそ出しの水兵風の衣装はおじさんにはちょっと刺激が強すぎた。愛嬌たっぷりで、個人的に筆者のイチオシである。

【SKETCH】
ドラマやCMなどで個人活動経験がある、渡辺菜月、橋本梨奈、元木のりこ、佐波美乃吏の4人が組んだダンスボーカルユニット。パワーあふれるダンスパフォーマンスには定評があり、関西を中心にライブ活動中だ。関西弁丸出しのトークも見事で、サンドウィッチマンとの絡みも絶妙。人数は4人と少数ながらもその圧倒的なパフォーマンスでイベントの事実上の主役の座をさらって行った。パフォーマンスの後の汗がなんとも健康的で爽やかだった。

【ファン☆ピース】
大阪日本橋発のご当地アイドルである。この日のイベントに集まったアイドルたちの中でも、最も年齢の幅が広かったグループである。中には小学6年生の子もいるが、その踊りのなんとハイレベルなことか。まだデビューして1年経ったばかりの初々しいメンバーたちが元気いっぱいに踊ってくれた。イベントのページでも話題にした愛の告白を即興で演じるゲームでは、他のアイドルたちに比べて、ファン☆ピースは、本気で照れまくっていたのが初々しかった。現在メンバーは24名。これからも増員していくとのことである。

【でんぱ組.inc】
秋葉原のご当地アイドルである。秋葉原といったらアイドルの聖地。星の数ほどのアイドルが秋葉原にいるが、その中でサンドウィッチマンの番組に見出されたでんぱ組.incは、まさに秋葉原ご当地アイドルの代表格といえるものだ。そのコンセプトは「アニソン系アイドル・ユニット」。メンバーは5人、それぞれ服の色がブラック、レッド、グリーン、オレンジ、ピンクと異なり、いかにも魔法少女アニメ風の色分けをしてバラエティを豊かなものにしている。

(レポート 澤田英繁)

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ゲーム勝者SKETCHのCM撮影風景

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2011/08/15 3:23

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