ついに35作目に突入。スーパー戦隊はなぜこんなに人気があるのか。

『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』

6月11日(土)。「スーパー戦隊」の活躍を描く映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』が封切られ、小澤亮太らキャスト陣による初日舞台挨拶が行われた。

「スーパー戦隊」は、日本に数ある特撮物の中でも、「ウルトラマン」、「仮面ライダー」、「メタルヒーロー」と並び四大特撮のひとつに数えられる人気シリーズだ。そして、四大特撮の中でも唯一「スーパー戦隊」シリーズだけが現在まで不動の人気を守り続けており、特撮という枠を抜きにしても、これほど息の長いテレビシリーズは日本では恐らく他に例がなく、改めて凄いシリーズだなと驚くばかりである。『ゴーカイジャー』はそのシリーズの35作目ということになり、これまでのシリーズのヒーロー全199人が総出演するアニバーサリー色の濃い作品になっている。

2つの「スーパー戦隊」が映画で共演するのは毎年の恒例行事である。去年は『ゴセイジャー』と『シンケンジャー』がスクリーン狭しと大暴れしたが、今年は『ゴーカイジャー』と『ゴセイジャー』の共演が軸となる。

シネマガに掲載した前作の舞台挨拶の記事は、口コミなどで広がり、何十というサイトやブログからリンクされて、公開から数時間で1万ユニークユーザーを突破した。これまでのシネマガの記事の中でも最も短時間に1万ユニークユーザーを叩き出した記事となり、リンクしてくれたブロガーの多くから好意的な感想をいただき、「スーパー戦隊」のコンテンツ力の強さに編集スタッフもぶったまげたもんである。正直、筆写は今まで特撮は全くのノーマークだったけど、これはもう無視できないぞと、慌ててテレビで『ゴセイジャー』をチェックして、ウィキペディアでその長い歴史を勉強した。普通の映画よりも特撮の方がアクセス率が高いなんて、その秘密はいったい何なんだ? 今回はこの謎に迫りたい。

去年あれだけ評判が良かったので、今年も取材しないわけにはいかないと、筆者も勇んで取材に向かったまでは良かったが、うっかりしてイベントの開始時間と終了時間を間違えてしまったばかりに、筆写が会場に来たときには残念にもすでに舞台挨拶は終わっていた。まだ最後の写真撮影だけは駆け込みセーフで間に合ったので、筆写は大慌てで写真を撮りまくった。取材でこんなに焦ったのは初めてで、びっしょり汗をかきながら撮りまくった。登壇者がどういうトークをしていたのかここでレポートできないのがこの記事を読んでいるファンに申し訳ない(本当遅刻するなんて最低の記者ですよね。すみません!)。なんとか写真だけは収めることができたので、写真特集だけでも楽しんでいただければ幸いである。わずか2・3分程度の撮影だったが、みんな自然体で、とても良い表情で写っていた。現場での仲の良い雰囲気がそのまま伝わってくるようだ。

写真を撮っていてまず目に入ったのは、小澤亮太くんのそのイケメンぶりだった。「こちらのカメラを見てください!」と左右のカメラマンから同時に声がかかったとき、小澤くんがどっちのカメラを見ればいいのかわからなくて瞳が右から左に動いて、そのときの目つきがまあかっこよかったこと。目ヂカラのある男とはこのこと。なるほど、これだけのイケメンなら沢山アクセスがあっても不思議ではない。

そう言えば、子供の頃、「スーパー戦隊」が僕に教えてくれたことを思い出した。それは「赤い服は男の色だ」ってことだ。子供の頃は本気でそれが戦隊物のメッセージだと思っていた小澤くんの赤いコート(劇中衣装)は男気の象徴である。派手にキマっていた。

テレビで『ゴーカイジャー』を見て思ったのは、これは本当にシリーズの中でも異彩を放つ作品だということである。セリフの中で「35番目のスーパー戦隊」と堂々と言ってるし、過去のヒーローに変身する「二段変身」まで豪快にやってみせる。「スーパー戦隊」というコンセプトが定まっていなかった頃の『バトルフィーバーJ』や『ジャッカー電撃隊』まで登場し、これまでのシリーズは全て同じ次元で一本につながっていたことにしてしまう荒技をやってのけた。展開も目まぐるしく、『東映まんがまつり』でもこれほど豪華な共演はなかっただろう。

最初はやりすぎだろと思ったが、このシリーズが35年以上も続けてこられたのも、東映に確固たる特撮作りのノウハウがあったから。35年もやって来たのだから、たまにはこういう遊び心があってもいいんじゃないか。実際、子供たちには受けているのだから。

舞台挨拶の後、若い女性ファンたちが「みんなかっこよかったね」と話していたのが聞こえた。子供たちだけでなく、こういう熱心な女性ファンがいること、それがこのシリーズを支えている秘訣なのかもしれない。戦隊物のヒーローたちは、異性としての魅力があるだけではなく、それでいて同性や子供たちから見ても憧れを抱かせる安心感がある。そこが一般映画で見慣れた人気俳優とは違うのではないかと思う。明日のスターとしての素質がありながら(例えば『シンケンジャー』のキャストは皆その後も成功している)、情報が載ってるメディアが多くないことも、ひとつの情報に人が群がりやすくなる理由ではないかと筆写は考えている。

さて、今回この記事にどれだけアクセスが集まるか楽しみである。みんなもぜひリンクして口コミで広げて欲しい。(文・澤田英繁)

場所:新宿バルト9
登壇者:小澤亮太(23)、山田裕貴(20)、市道真央(19)、清水一希(21)、小池唯(20)、千葉雄大(22)、さとう里香(24)、浜尾京介(19)、にわみきほ(21)

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2011/06/12 21:32

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