小向美奈子が『花と蛇3』フェティッシュイベントのSMショーに登場

小向美奈子

9月11日(土)、乃木坂clubカクタスにて、フェティッシュイベント「オメガナイト」が開催され、『花と蛇3』主演の小向美奈子(25)と緊縛師の有末剛が招待され、得意のパフォーマンスを披露した。

これについては色々と説明が必要だろう。映画『花と蛇3』はSMをテーマにした映画である。コアすぎる内容ながらも、女性客からも支持されて、今回でめでたくシリーズは3作目となる。目玉は「緊縛」。つまり男性が女性を縄で縛るわけだが、この縛り方が色々あって、それが大きな見せ場というわけだ。

SMといったら、近寄り難いイメージがある。声を大にして言えるコトバじゃないよね。ある種、禁断の世界という感じ。僕自身もそう思ってた。この世界には全く縁がないと思ってたし、僕はSでもMでもどっちでもないと言い張ってた口である。しかし、今回のイベントを通じて、既成概念が打ち破られた思いである。僕はSでもありMでもあったと気づかされた(究極的にはSとMは同じだと思う)。映画の取材とはいえ、実にいいものを見させてもらった気がする。今回は僕がこの日体験したことを、本音で書かせてもらう。

このイベントのドレスコードはなんとボンデージ。僕はイベントが始まるまで、地下1階の入り口前の階段下で待機していたのだが、お客さんがみんな肌を露わにしたボンデージ姿で階段をおりてくるので、なにやらすごい空間に入り込んでしまった気がした。配給の東映ビデオのスタッフも時間ギリギリまで来なかったので、僕は間違ってこんなところに来ちゃったのではないかと不安にもなった。やがて、ミニスカートのおネエちゃんが階段をおりてきたのだが、この人こそ小向美奈子その人である。普段着からえらく色っぽいおネエちゃんだった。僕は毎年何百と色々なイベントを取材してるけど、こんなにドキドキしたのは久しぶりである。

イベントが始まり、会場に入ると、まあ中は普通のクラブ。みんなフェティッシュな格好をしてるけど、中身は普通のお客さん。いたって普通にお酒を飲んで楽しく語り合ってるわけ。ボンデージも可愛いファッションのひとつ。自分がこれまでSMに抱いていた嫌悪感はほぼ消え去った。

最初の出し物は有末剛の緊縛ショー。東映ビデオのスタッフは「有末さんは日本一の緊縛師ですよ」と力を込めて宣伝してた。有末氏の手によって着物服の女性が縛られていくわけで、思わず唾をゴクリと飲む僕。ショーなのでもちろん際どいシーンはないけれど、この縛られ方がエロいとか嫌らしいというよりは、逆さまで宙に浮いて回っている姿を見ていると、むしろ美的というか、神々しくもあり、なんだか僕は本気で感動してしまった。縛られた女性が心と体を全部預けて、縛られる前よりも表情が良くなってて、終わったら数倍イイ女になってたのが印象的で、有末氏も何だか妙にかっこよかったな。なるほど、これがSMなのかと目からウロコ状態。でも案外、縛る方は体を圧迫しないようにかなり気を遣っているらしい。「SMは一期一会、出会いなんです。この瞬間しかできない縛りがあるんです」と語る有末氏は、『花と蛇3』でも緊縛を担当しており、様々な縛り方で女性の美しさを見せてくれるという。

続いて小向美奈子が登場。小向はプライベートでも縛られたことがなく、映画で初めて縛られたというが、映画の撮影中、気持ち良くて失神する瞬間もあったとトークショーで語っていた。

「好きな男性のタイプは奴隷です。パートナー募集です!」ということで、彼女に鞭で叩かれたい志願者を募ったところ、3人の男女が名乗りをあげて四つん這いに。小向はそのうちの1人を集中攻撃して客席は一気にヒートアップした。時々僕らカメラマンに色っぽい視線を送ってくれるのはさすがプロ。本気で叩いてて、ちょっと痛そうだったけど、でもなんだか面白そうで、少し叩かれている人が色々な意味で羨ましいと思ったり。ちょうどステージの横に東映ビデオのスタッフが立ってて、強引にステージに連れこまれてひっぱたかれてたけど、スタッフもなかなかまんざらでもない様子だったな。このノリだと次は僕も餌食になるんじゃないかとハラハラしつつ、なんかやけに期待してた自分がいた。

続いて、再び有末剛が登場し、小向美奈子の首に鎖をつけて、ステージから飛び出して客席へと引っ張りこんだ。何が起きるかわからない大胆なパフォーマンスにお客さんも圧倒されまくり。しかも小向さんは全部アドリブとのこと。彼女はそのまま檻に閉じ込められてしまうのだけど、なんとまあ檻の中の姿がこれが妙にやたらとそそるわけで。つまりは観客の奥に潜むサディスティックなマインドを引き出しているのであろう。僕もついバシャバシャ写真を撮ってしまったけど、さすが小向美奈子。どんな写真でも常に画的にかっこよく決まってて、僕はこのパフォーマンスを見ただけで一気に小向美奈子のファンになった。SMは、こうやって間近で見ると、女性の美を引き出すひとつの手段なのだと気づかされた思いである。

綺麗でセクシーで可愛くて、しかも妖艶という、小向さんがあまりにも魅力的なものだから、こりゃあぜひ目の前で会ってお話したいなという欲求にかられた僕は、一人では照れくさいので、一緒に取材に来てた他のライター2人を口説いて、舞台裏の小向美奈子に直撃インタビューすることにした。特別聞きたいことがあったわけじゃなく、ただ直接会ってみたかったという不純な動機だったので、気のきいた質問もできず、「これだけのコメントで本当に大丈夫ですか?」と言われて、逆に小向さんに気を遣わせてしまったかもしれない。でもお近づきになれて役得でした。この続きはたっぷり映画で満喫したいと思う。

『花と蛇3』は、銀座シネパトスほかにて全国公開中。(文・澤田英繁)

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2010/09/14 0:42

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