木村多江『東京島』の撮影の過酷さを振り返る

『東京島』

8月28日(土)、新宿にて、『東京島』が公開初日を迎え、木村多江(39)、窪塚洋介(31)、福士誠治(26)、篠崎誠監督(46)が、舞台挨拶に立った。

『東京島』は、無人島に漂着した23人の男と、ひとりの女のサバイバル生活を描いた作品。島が舞台になっているため、ロケもかなり過酷だったとのこと。舞台挨拶では、おのおのが島での生活を振り返った。

紅一点の木村は、「現場について、”あちらです”と言われて、あちらが物凄い遠いところで、しかもあちらまでどうやって行くのかわからない状況で、ロープでのぼっておりて、ハシゴでのぼっておりて。今度は”トイレはあちらです”と言われて、またトイレがすごく遠くて、20分くらいかかっていました。毎日足がつっている状態で肉体的にも過酷でしたし、セリフも窪塚さんから罵倒されるような役で、そうするとイライライラっとして、撮影中もずっとムカムカしてて、だからついリハーサルで頭に来て窪塚さんを叩いちゃいましたね。精神的にも肉体的にも過酷でした」と振り返り、現場の過酷さをうかがわせた。

「個人的に大変だったのは皆同じ宿に泊まってたんですけど、帰ってきてからの洗濯機の争奪戦がありまして、洗濯機はいつもずっと回ってるんで、洗濯をやるのが先かコンテを先に考えるのが先か、自分の中で葛藤がありました」とは篠崎監督の談。生活臭が漂ってくるような生々しいコメントだった。

この島の生活にも、何か楽しさを見出そうとしていたらしく、福士は「島には女役が必要だと思いまして、僕らはスナックごっこをしていました。島に小さなスナックができまして、ちいママから新人までいて、オネエ言葉で会話してました。このごっこ遊びは『東京島』には何も影響がなかったですが」と話し、場内の笑いを誘った。

しかし、窪塚はその島の生活にも満足していたようで、「自然との距離感がすごく近くなるんですよ。二ヶ月くらい軟禁状態で外に出られなかったんで、島と一体化していくというか、明日雨が降るなとか、普段関東で生活していると気がつかないことに気がつくきっかけがあって、途中で僕が歌を歌うシーンとかあるんですけど、それは台本になくて、歌詞にしろメロディにしろ、インスピレーションとしてもらえたのは島のお陰かなと思っています。一回東京に戻ったんですけど、でもまたすぐに島に戻りたいという思いもあったんで、すごく良い環境で撮れました。僕のやっている役の変態ぶりに拍車がかかってるといいです」とコメントしていた。

東京島』は、ギャガの配給で現在全国ロードショー中。

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2010/08/30 7:26

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