『オカンの嫁入り』宮崎あおいと大竹しのぶはまるで本物の親娘
7月28日(水)、TOKYO FMホールにて、『オカンの嫁入り』の完成披露試写会が行われ、宮崎あおい(24)、大竹しのぶ(53)、桐谷健太(30)、絵沢萠子(71)、國村隼(54)、呉美保監督(33)が舞台挨拶に立った。
この作品では、宮崎あおいと大竹しのぶが親娘として共演する。桐谷は大竹演じる母の結婚相手役。タイトルの嫁入りにちなんで、出演者たちは着物を着て登場。大竹が桐谷のマイクの持ち方が変だと指摘すると、桐谷はもっと変な持ち方をして笑いを誘い、大竹は「私はこんなへんちくりんな人と結婚するバカな女です」といって盛り上げた。宮崎は「現場でもいつもこんな感じでした。健ちゃんはムードメーカーでした。ねえ健ちゃん」と言い、仲の良さが窺い知れた。
宮崎にとって、今回の役は初めて自分の育ってきた環境と全く違う役で、役の気持ちがどうしても理解できなかったという。そこで監督と何度もディスカッションをして演じた。本当に役作りには苦労したというが、そんな中で、大竹はまるで本当の母親のように宮崎のよき相談相手になったようだ。
大竹は宮崎のことを「一生懸命コミュニケーションを取りながら近づくというのではなく、自然に接することができました。見たまんまかわいくて、本当にしっかりしていて、現場ではよく健ちゃんに怒ってました。これからも大きなスクリーンで芝居をする映画の女優さんとしてやっていって欲しい」とべた褒め。これを受けた宮崎は「本当に嬉しいです。私は人としてきちんと生きていく人になりたいので、そういう意味でしのぶさんと会えたのはすごく大きくて、こんなにも同性から好かれる人はいないんだろうなと思います」と感謝しきりだった。
呉監督は、そんな二人を「出演者に恵まれたと痛感しています。誰一人かけてもできませんでした。一番印象に残ってるのは、母と娘が話をし合う長いシーンで、現場が粛々と進められている中で、私がここにいちゃいけないと思ったんですね。二人が本当の親子に見えたので二人だけにしたいとその時思ったんです。二人がそういう関係になれたのは、作品として嬉しかったです」と絶賛。桐谷も「本当の親娘みたいだった」と懐かしんでいた。
『オカンの嫁入り』は、結婚して嫁入りする母と、母の結婚を許せない娘を通して、母と娘の日常の中に存在する細かな感情と非日常がもたらす変化を表現した作品。角川映画の配給で、9月4日(土)、角川シネマ新宿他全国ロードショー。
2010/08/09 0:50