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レオナルド・ディカプリオを監禁して会見が行われる

レオナルド・ディカプリオ

3月11日(木)、レオナルド・ディカプリオ(35)が『シャッターアイランド』のキャンペーンで来日。六本木で記者会見が行われた。

『シャッターアイランド』はマーティン・スコセッシ監督が、『ミスティック・リバー』の原作者デニス・ルヘインのミステリー小説を映画化した作品。脳研究の分野をミステリーに転換する大胆なストーリーと、最終章が袋とじになっていたことでも話題になった。解けば解くほど謎が深まって行き、驚きの結末が待っている。マーク・ラファロ、ベン・キングスレーの他、大御所マックス・フォン・シドーが出演。ロック・ミュージシャンのロビー・ロバートソンが音楽を監修した。

セクシースターから一気に実力ある演技派俳優に成長したディカプリオ。3年ぶりの来日とあってとにかく大掛かりな記者会見となった。映画の内容にちなんで、ディカプリオを孤島に模したステージに監禁し、その周りを360度記者が囲むという前代未聞の進行内容。集まった報道者は400人。スチールカメラマンだけでも100人を超えており、ここ数年では最も報道者が集まった記者会見になった。30代最後の大物独身スターとあって、女性記者が大半を占めていたのも印象的だ(ディカプリオの後ろ側に座っていた記者たちがちょっと気の毒だったけど・・・)。

報道者に配付されたパンフレットもかなり凝ったものになっていた。捜査ファイルみたいなフェイクのパンフレットになっていて、いかにも興味をそそる感じだ。(→写真

ディカプリオは会見場に15分遅れて登場。席に着くなり四方八方からカメラのフラッシュを浴び、眩しそうに「何も見えないよ」とにっこりしていた。違う意味で”シャッター”・アイランド状態だったようだ。

会見では色々な質問があったが、ディカプリオはことあるごとにスコセッシを讃えていた。

「俳優としてとても強烈な体験でした。スコセッシは人間のダークサイドを描くのがうまい監督で、これは『タクシードライバー』と共にスコセッシの最高傑作になったと思っています。どこがファンタジーでどこが過去なのかわからない映画で、これ一本で色々な短編映画を撮影しているような気分でした。スコセッシは素晴らしいフィルムメーカーで、俳優とのコラボレーションもうまく、カメラワークについても音楽についても詳しく、そして彼自身が大の映画ファンであり、映画史をよく知っています。今回スコセッシは、ヒッチコックの『めまい』のような映画を作ろうと考えていました。僕は映画作りで一番大切なものはプリプロダクションの勉強だと思っていますが、スコセッシは決まって撮影の前に作品のトーンをイメージしてもらうために4・5本映画を試写室で見せてくれます。それを通じてスコセッシの映画に対する情熱が僕らにも伝染していくのを感じました」

さらにディカプリオは「ゴールデングローブ賞でスコセッシへの賛辞を書くように依頼されたことがあって、僕は”日本にはクロサワがいる。アメリカにはスコセッシがいる。1000年後もクロサワとスコセッシの映画は見られる”と書きました。今はまだスコセッシの映画に出る予定はないけど、また彼から出演依頼があれば、僕はすぐにでも飛びつきます」と加えている。

スコセッシというと、かつてはロバート・デ・ニーロと黄金コンビと言われたものだが、まさか「ディカプリオ=スコセッシ」というデ・ニーロ以上にしっくりくるコンビが生まれるとは誰が想像したであろうか。スコセッシは実に4本連続で主役をディカプリオに依頼しているのだから。

本作には謎という謎が無数にちりばめられている。ディカプリオは本作を「オープンマインドで見て頂きたいです。映像のちょっとしたところにヒントが描かれていますが、最初は何も知らずに見てもらいたいですね。出演者の僕が言うのも変ですが、これは何度見てもおもしろい映画です。2回目は違う意味の解釈ができる映画になっています」と紹介した。

ディカプリオにとってもスコセッシにとっても過去最高のオープニング成績を収めた作品になった『シャッター・アイランド』は、パラマウント配給、4月9日(金)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国拡大ロードショー。1秒でも映像のヒントを見逃さないためにとプロの声優だけを使って収録した”超日本語吹替版”も同時公開される。(文・澤田英繁)

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2010/03/15 3:48

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