第82回アカデミー賞ノミネート作品発表
2月2日、第82回アカデミー賞のノミネート作品が女優のアン・ハサウェイとアカデミー協会会長トム・シェラックにより発表された。
今年はなんと作品賞のノミネート作品が10本と、例年の倍である。近年、アカデミー賞授賞式の視聴率低迷が問題視されており、これを打開すべく、メジャー系の話題作でもノミネートされるように作品賞の候補枠を拡大することになった。司会者も一人ではなくアレック・ボールドウィンとスティーヴ・マーティンの二人に任せ、視聴率の巻き返しを図る。
毎年作品賞と監督賞のラインナップはほぼ同じものが並び、監督賞を受賞した作品が作品賞を受賞するのが定番だが、今年も監督賞のラインナップがオスカー予想の鍵を握るのか、そこが興味深いところである。
部門数でいうと、『ハート・ロッカー』が主演男優賞、オリジナル脚本賞など、主要部門を含む最多の9部門でノミネート。また『アバター』は技術部門がほとんどであるが、これも最多9部門のノミネートとなっている。ちなみに『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督と『アバター』のジェームズ・キャメロン監督は元夫婦である。続く『イングロリアス・バスターズ』は8部門、『プレシャス』は6部門のノミネート。これを追う5部門6ノミネートの『マイレージ、マイライフ』は、すでに63の映画賞に輝いており、こうなるとどれが取ってもおかしくない状況だ。
また、昨年のアカデミー賞で日本初の外国語映画賞を受賞した『おくりびと』の本木雅弘から次のコメントが届いている。
「昨年のアカデミー賞はまさに夢のような出来事。そして、永遠に忘れる事のできない幻を味わっているような体験でした。アカデミー賞授賞式は、最後まで予測のつかない奇跡が起こり得る世界。
それが醍醐味だと思います。是非、生中継を見て、この時代のその瞬間を見守り、その場に立ち合う感覚を味わって下さい。」
主なノミネート作品は以下の通り。
作品賞
『アバター』
『しあわせの隠れ場所』
『第9地区』
『17歳の肖像』
『ハート・ロッカー』
『イングロリアス・バスターズ』
『プレシャス』
『ア・シリアス・マン(原題)』
『カールじいさんの空飛ぶ家』
『マイレージ、マイライフ』
監督賞
ジェームズ・キャメロン『アバター』
キャスリン・ビグロー『ハート・ロッカー』
クエンティン・タランティーノ『イングロリアス・バスターズ』
リー・ダニエルズ『プレシャス』
ジェイソン・ライトマン『マイレージ、マイライフ』
主演男優賞
ジェフ・ブリッジス『クレイジー・ハート(原題)』
ジョージ・クルーニー『マイレージ、マイライフ』
コリン・ファース『シングル・マン』
モーガン・フリーマン『インビクタス/負けざる者たち』
ジェレミー・レナー『ハート・ロッカー』
主演女優賞
サンドラ・ブロック『しあわせの隠れ場所』
ヘレン・ミレン『ザ・ラスト・ステーション(原題)』
キャリー・マリガン『17歳の肖像』
ガボリー・シディベ『プレシャス』
メリル・ストリープ『ジュリー&ジュリア』
助演男優賞
マット・デイモン『インビクタス/負けざる者たち』
ウディ・ハレルソン『ザ・メッセンジャー(原題)』
クリストファー・プラマー『ザ・ラスト・ステーション(原題)』
スタンリー・トゥッチ『ラブリーボーン』
クリストフ・ヴァルツ『イングロリアス・バスターズ』
助演女優賞
モニーク『プレシャス』
ペネロペ・クルス『NINE』
マギー・ギレンホール『クレイジー・ハート(原題)』
アナ・ケンドリック『マイレージ、マイライフ』
ヴェラ・ファーミガ『マイレージ、マイライフ』
オリジナル脚本賞
『ザ・メッセンジャー(原題)』
『カールじいさんの空飛ぶ家』
『イングロリアス・バスターズ』
『ハート・ロッカー』
『ア・シリアス・マン(原題)』
脚色賞
『イン・ザ・ループ(原題)』
『プレシャス』
『17歳の肖像』
『マイレージ、マイライフ』
『第9地区』
撮影賞
『アバター』
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
『ハート・ロッカー』
『イングロリアス・バスターズ』
『白いリボン』
衣装デザイン賞
『ブライト・スター(原題)』
『ココ・アヴァン・シャネル』
『Dr.パルナサスの鏡』
『NINE』
『ヴィクトリア女王/世紀の愛』
編集賞
『アバター』
『第9地区』
『ハート・ロッカー』
『イングロリアス・バスターズ』
『プレシャス』
美術賞
『アバター』
『Dr.パルナサスの鏡』
『NINE』
『シャーロック・ホームズ』
『ヴィクトリア女王/世紀の愛』
作曲賞
『アバター』
『ファンタスティック・ミスター・フォックス(原題)』
『ハート・ロッカー』
『シャーロック・ホームズ』
『カールじいさんの空飛ぶ家』
歌曲賞
「夢まであと少し」『プリンセスと魔法のキス』
「それがニュー・オリンズ」『プリンセスと魔法のキス』
「パリ、愛してる」『幸せはシャンソニア劇場から』
「テイク・イット・オール」『NINE』
「ザ・ウェアリー・カインド」『クレイジー・ハート(原題)』
音響編集賞
『アバター』
『ハート・ロッカー』
『イングロリアス・バスターズ』
『スター・トレック』
『カールじいさんの空飛ぶ家』
録音賞
『アバター』
『ハート・ロッカー』
『イングロリアス・バスターズ』
『スター・トレック』
『トランスフォーマー/リベンジ』
視覚効果賞
『アバター』
『第9地区』
『スター・トレック』
メイクアップ賞
『イル・ディーヴォ』
『スター・トレック』
『ヴィクトリア女王/世紀の愛』
長編アニメ映画賞
『コララインとボタンの魔女3D』
『ファンタスティック・ミスター・フォックス(原題)』
『プリンセスと魔法のキス』
『ザ・シークレット・オブ・ケルズ(原題)』
『カールじいさんの空飛ぶ家』
外国語映画賞
『アジャミ』(イスラエル)
『瞳の奥の秘密』(アルゼンチン)
『悲しみのミルク』(ペルー)
『アン・プロフェット(原題)』(フランス)
『白いリボン』(ドイツ)
授賞式は3月8日(月)WOWOWにて放送。
独占生中継 午前9時30分 [HV・同時通訳]
同日リピート放送 夜9時 [HV・字幕]
3月14日(日)夜6時より、ダイジェストを放送。
2010/02/03 0:44