ジョニー・デップは丁寧にサインをするって本当?
12月10日(木)、六本木ヒルズにて、『パブリック・エネミーズ』のジャパンプレミアが行われ、ジョニー・デップ(46)が登場した。来日が決定したのは先週のこと。本当に突然の来日決定だった。
ジャパンプレミアというものは、色々な来日スターがレッドカーペットを歩いたり、日本の著名ゲストが訪れたり、何かと華やかに行われるものだが、今回のゲストはジョニー・デップたった一人だけだった。レッドカーペットを歩くゲストが一人だけというのは、この1・2年では前例がない。それでも会場には1500人(東宝東和の公称)が詰め掛けたという。この数字もこの1・2年で恐らく最高値だろう。「ジョニー・デップがそこにいる。それだけでもう十分じゃないか」という配給会社の自信が感じられた。
ジャパンプレミアに来る客は、常連者が多く、いつも必ず来ているツワモノがいたりするのだが、今回はチケットの競争率が高かったため、集まったファンは見慣れない顔ばかり。この日初めてジョニー・デップを生で見るという人がほとんどだった。開場時間になって一斉に駆け込んだファンが、まだイベントが始まってもいないのに感激で泣いていたくらいである。残念ながら招待券が当たらなかったファンも、一目でも生ジョニー・デップを見ようと六本木ヒルズ周辺に群がっていた。
いよいよジョニー・デップの車が到着すると、会場からは大歓声があがった。車で六本木ヒルズのゲートに乗り入れると、すぐにゲートが黒幕でカバーされ、ヒルズの周りで待っていたファンは「えー!それじゃ何も見えないよ!」とがっかり。しかしジョニーはこの黒幕を自分でどかし、裏口にまわって待っていたファンに大きく手を振って歓声に応えた。
ジョニーはテレビの取材のためレッドカーペットの途中まで歩いていたが、テレビの取材が終わるとまた引き返し、一番端からファンサービスを開始した。
六本木ヒルズのレッドカーペットの利点は、円形になっていること。つまり右側は気にせず、左側の壁に沿って左回りに歩けばおのずと端から端までサインをすることができる。ジョニー・デップのようなファンを大切にするスターにはもってこいの会場である。
ジョニーがカーペットの端まで来て、司会者が「今端まで来たところなので、もう少しでステージに来てくれるのではないかと思います」と話し、待ちくたびれた取材陣も「やっと終わったか」と思ってカメラを構えたら、実はまだ終わっていなかった。ジョニーは今度は離れのファンのところに歩いていって、またサインを続けたのだった。
1人だけということもあって、ジョニー・デップは時間を気にせず自分のペースでゆっくりとファンサービスを楽しんでいた様子。限られた時間の中で出来る限り全員にサインと握手をしようと心がけているのはよく伝わった。某誌で「最も丁寧にサインをする映画スター」に選ばれているだけのことはあっただろう。
『パブリック・エネミーズ』では、ジョニー・デップは伝説的銀行強盗ジョン・デリンジャーの役を演じている。監督はマイケル・マン。12月12日(土)から、TOHOシネマズスカラ座他全国ロードショー。(文・撮影:澤田英繁)
2009/12/11 21:31