ちょっと違う切り口の映画ニュースをお届けするウェブマガジン


諏訪敦彦の新作『ユキとニナ』はフランスの俳優と共同監督

ユキとニナ

1月23日(土)より、『ユキとニナ』が公開される。これは日本とフランスを舞台に、国際的に高い評価を受けている諏訪敦彦監督(49)と、フランスの名優イポリット・ジラルド(54)が共同監督して作り上げた日仏合作映画である。フランス人の父と日本人の母を持つユキが、両親の離婚を止めようと、親友のニナと一緒に奔走する姿を自由な作風で描出し、カンヌ国際映画祭でも紹介された話題作だ。

この公開を前に、東京日仏学院にて去る14日、監督2人によるティーチインが行われた。イポリット・ジラルドは、ジャン・リュック・ゴダールやパトリス・ルコントの映画に出演していた俳優で、諏訪監督の『パリ・ジュテーム』にも出演。これがきっかけとなり、2人は意気投合し、共同監督作を作ることになった。ジラルドはこれで監督デビューとなる。

諏訪監督は共同という形を選んだことについて「映画というのは個人が作品を作り上げるものではないと思う。映画というものは大の作家が作り上げて行くことじゃないという気持ちがあり、最初から共同でやると決めていた」と話している。ジラルド監督は「偶然の出会いが重なった。この仕事も普通じゃない仕事だからやってみたくなった」と快諾。2人で役割を分担するのではなく、現場で常に一緒に考えながら作っており、純粋に共同監督作といえる内容になっている。言葉がお互い通じないため、現場では目と目で語り合った。子役には即興的な演技を指導し、成り行きに任せながら、瑞々しい魔法のような作品を作り上げた。

以下、ネタバレになるが、ティーチインではフランス人の小さい子供から次の様な質問があった。

「どうしてフランスの森を抜けたら日本に出て来たの?」(会場笑)

本作はリアルとファンタジーが入り交じった作品になっており、フランスと日本が森でつながっている。この質問を受けたジラルド監督は「まさか子供から言われるとは思わなかったよ。君みたいな子供なら理解できると思ったのに。人が思う以上に子供は合理的だということがわかったよ。僕なりに答えるなら、人は子供だったとき、空想の中に生きていて、それを信じていたんだ。だから森を一歩踏み出すと日本に行くことは、子供にとってはとても自然なことだった」と返答。「重要なのは生命を映画に入れること。映画自体がメッセージ。今日必要なのは、映画を意欲的に自分から見ること。この映画の中にあるものを意欲的に見ようとすることが大切。だからこうして質問が出て来るということは、成功しているということだから、嬉しく思う」と映画を語り、イベントの後のサインの要求にも気さくに応じていた。

『ユキとニナ』は、2010年1月23日(土)より、恵比寿ガーデンシネマほか全国順次ロードショー。

[PR] 戦国時代カードゲーム「秀吉軍団」好評発売中

2009/11/22 22:37

サイトのコンテンツをすべて楽しむためにはJavaScriptを有効にする必要があります。