往年のハリウッドスターの「声」が上野に集結!

野沢那智、玄田哲章、羽佐間道夫

9月23日(水)、上野の水上音楽堂にて、吹き替え声優たちによるリーディング・コメディ「したまちカップル ハリウッドへ行く」のイベントが行われた。

このイベントは、お笑いの発祥地・浅草と日本の文化施設の拠点・上野で行われた「映画」と「お笑い」と「したまち」をひとつにした「第2回したまちコメディ映画祭in台東」の一環で行われたもの。吹き替え声優として活躍する11人の声優がゲストに招かれ、それぞれがハリウッドスターになりきってセリフを読み上げる「リーディング・コメディ」のイベントであり、同映画祭では一番入場料が高く、最も注目されていた。

集まったゲスト声優は井上喜久子(44)、内海賢二(72)、小原乃梨子(73)、折笠富美子(34)、甲斐田裕子(29)、玄田哲章(61)、てらそままさき(47)、野沢那智(71)、羽佐間道夫(75)、向井真理子(71)、森田成一(36)の11人。これだけ多くの人気声優が一堂に会するイベントはなかなかなく、ファンはかなり興奮気味。会場に訪れた観客の半数が声優志望の若者たちであった。

イベントでは、井上喜久子がキャメロン・ディアス、内海賢二がスティーヴ・マックイーン、小原乃梨子がブリジット・バルドー、折笠富美子がヴァネッサ・ハジェンズ、甲斐田裕子がアン・ハサウェイ、玄田哲章がアーノルド・シュワルツェネッガー、てらそままさきがアンディ・ラウ、野沢那智がブルース・ウィリス、羽佐間道夫がシルヴェスター・スタローン、向井真理子がマリリン・モンロー、森田成一がザック・エフロンになりきって絡み合い、水上音楽堂ステージはさながらハリウッド・ボウルのステージと化した。

野沢がブルース・ウィリスの人気キャラ”マクレーン”刑事のセリフを言えば、小原がシャーリー・”マクレーン”の声で応戦するなど、映画通好みのネタも飛び出し、さらに後半に突入すると、玄田が突然『Dr.スランプ』のスッパマンになり、これを受けて向井が山吹みどり先生に、内海が則巻千兵衛に変身。加えて野沢がDr.マシリトの声になるなど、マニアックな展開に発展し、会場は大きな笑いに包まれた。

司会を務めた羽佐間道夫は、「僕等の年齢を合計すると1000歳に近い」と声優たちの年齢を何度もネタにしながらも、50年前の吹き替え映画を振り返り、当時は一発録りで失敗は許されなかったことなど、たっぷりと声優の歴史について語った。

吹き替え映画をずっと支えて来た小原は、「当時は生だったから本番前に胃が痛くなって帰る声優が続出して、残った人が代わりに演じたこともよくあった」と当時を振り返った。のび太の声や、今なお現役のドロンジョの声など、ファンのリクエストに応えて演じて見せると、大喝采を浴びていた。

アル・パチーノからC-3POまで演じわけ、今なおアラン・ドロンの吹き替えを続けている野沢は、70を過ぎてもファンからの黄色い声援がやまない。「当時は声を合せるなんてそんなもん絶対無理。場面が変わっても喋り続けてることがあった」と振り返った。トークでは時間を忘れて喋り続け、司会の羽佐間を困らせたが、二人のそのやりとりはまるで漫才のようで、会場は大爆笑であった。(文・写真:澤田英繁)

ゲストの主なレパートリー
井上喜久子シャロン・ストーン
キャメロン・ディアス
内海賢二スティーヴ・マックイーン
カール・ウェザース
小原乃梨子ブリジット・バルドー
ジェーン・フォンダ
シャーリー・マクレーン
折笠富美子ヴァネッサ・ハジェンズ
甲斐田裕子アン・ハサウェイ
クリスティーナ・リッチ
玄田哲章アーノルド・シュワルツェネッガー
ダン・エイクロイド
てらそままさきアンディ・ラウ
トム・ハンクス
野沢那智アラン・ドロン
アル・パチーノ
ブルース・ウィリス
羽佐間道夫シルヴェスター・スタローン
ロイ・シャイダー
ピーター・セラーズ
向井真理子マリリン・モンロー
森田成一ザック・エフロン

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2009/09/27 23:01

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