『プール』 映画にもリラクゼーション効果がある

『プール』完成披露試写より

今週末から全国公開される『プール』という映画を見た。「映画にもリラクゼーションのような効果があるんだなあ」と、そう思った作品である。

全編タイのチェンマイという町を舞台に描いている。登場人物は5人で、そのうち4人は日本人。タイに暮らす日本人の姿を、ありのまま描き出したような映画である。加瀬亮も伽奈も、ごく普通な感じがすごく良い。

映像がとにかく綺麗。プールの横で昼寝をしたり、ゆったりと時が流れて行く。ごく普通に食事をしている風景など、ゆったり音楽を聞いているような心地である。

ストーリーのキーワードだけを書くと、「余命宣告」だったり「孤児」だったり、結構深刻でシリアスなドラマかと思われるかもしれないが、実際映画を見ていると、そんな深刻な悩みなんて忘れてしまう。劇中大きな事件は何も起きない。何も起きないことが心地好いというか、これはそういった映画ではないかと思う。

小林聡美は本作でギターの弾き語りを披露するが、これは実際に彼女自身が演奏し、歌っている。しかも自分で作曲した曲だという。この歌がなかなか良い。

また、本作のオリジナルサウンドアルバムは米米CLUBの金子隆博が担当しており、「聞こえない音が映画の中から聞こえてくる」というコンセプトに基づき、映画には登場しないシーンをイメージして作られたもうひとつの『プール』になっているという。

去る9月2日(水)には、スペースFS汐留において本作の完成披露試写が行われており、大森美香監督(37)、小林聡美(44)、加瀬亮(34)、伽奈(25)、もたいまさこ(56)が登壇している。小林は自分の作曲した歌について、犬の散歩がてらに作曲し、歌と演奏は半年前から猛特訓したと話していた。(文・写真:澤田英繁)

『プール』は、スールキートスの配給で、9月12日(土)より、シネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか、全国ロードショー。

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2009/09/11 3:14

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