『よなよなペンギン』爆笑問題炎天下でも絶好調

『よなよなペンギン』製作発表会見より

7月13日(月)、『よなよなペンギン』の製作報告記者会見が東京日仏学院内のレストラン、ラ・ブラスリーにて行われ、声の出演者の森迫永依(11)、田中麗奈(29)、爆笑問題の太田光(44)と田中裕二(44)、そして、りんたろう監督が登壇した。

『よなよなペンギン』は日本とフランスが合作するフル3DCGアニメーション映画。日本が誇るアニメーションスタジオ<マッドハウス>と、フランスの製作会社デニス・フリードマン・プロダクションが強力なタッグを組む。

来賓のフィリップ・フォール駐日フランス大使は「黒沢清、小津、溝口はフランスでも人気がある。オドレイ・トトゥ、ジャン・レノは日本でも人気がある。日本とフランスは共通点が多く、手を組めば素敵な映画が生まれるだろう」と挨拶。フリードマンは「日本とフランスが合作することは結婚することと同じこと。『よなよなペンギン』は結婚して生まれてくる素晴らしい子供である」とコメントした。

会場では、日仏の親睦を深めるため、記者たちにはフランス料理、ペリエ、フランスワインが振る舞われた。イベントが巴里祭の前日ということ、司会が日本人とフランス人のハーフ葉山エレーヌだったことも狙い通りであった。

炎天下で行われた会見だったが、爆笑問題がその暑さを笑いで吹き飛ばし、この日は文字どおりの爆笑会見となった。

太田は開口一番「フランス大使の演説が長くて」と毒舌を発揮。作品のタイトルを『なよなよペンギン』と間違えるなどボケまくり、「今日の会見は暑いから企画倒れだ」と映画とは関係ない話を連発。「僕はりん監督のアニメで育った世代ですから、時々監督と宮崎駿の悪口を言ってました」と笑いを取っていた。

悪の大魔王を演じる相方の田中は「何万年も生きている人ですから、僕よりもデーモン小暮さんが演じた方がいい役で、どうして僕が選ばれたのかわかりません」とコメントするが、すぐさま太田は「僕のバーターなんでね」と痛いボケをかましていた。

太田は「『天井桟敷の人々』のジャン・ルイ・バローのパントマイムを見たことが芸人を目指すきっかけになった。そういう意味ではフランスには片思い的なものがあった」と真面目なコメントをする一面も見せた。

最後に、登壇者に日仏親善のマニフェストを発表してもらうことになり、田中麗奈は「フランス映画を沢山観る」と宣言。主演の森迫は次回フランス語で宣伝することを約束してくれたが、まだ「ボンジュール」しか覚えてないらしく、次の舞台挨拶が楽しみである。森迫は、堂島孝平が作詞作曲した主題歌の歌も担当する。

手塚治虫、松本零士原作の映画を撮り続けて来たりんたろう監督は、このプロジェクトを10年前から進めてきたという。本作で初のフル3DCGアニメーション映画に挑戦することになるが、「3DCGの世界ではピクサーが王道で、これに追従しても適うわけがない。そこで、50年間培ってきた2Dのノウハウを、日本のDNAを注入して、今までに全く無かった新しいCGアニメーションを作ることにしました。まるで絵本から飛び出したように、ひとつひとつのシーンに命を込めています」と語っている。

本作はすでに海外16ヶ国での配給も決定しているが、これが果たして日本とフランスを結ぶ掛け橋となるのか。完成が待ち遠しいところである。

なお、東京日仏学院では、9月にアニエス・ヴァルダ、11月にジャン・ピエール・メルヴィルの映画を特集上映する。

『よなよなペンギン』は、松竹の配給で、12月クリスマス・ロードショー。

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2009/07/14 23:40

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