『HACHI』写真嫌いのリチャード・ギアはギブアップ
7月8日(水)、有楽町にて『HACHI 約束の犬』のワールドプレミアが行われ、主演のリチャード・ギア(59)が舞台挨拶をした。
観客にとっては、このイベントはまさにサプライズの連続だった。リチャード・ギアが来るだけでも相当嬉しいことなのに、さらに豪華な日本人ゲストが続々と登壇してイベントは大盛り上がりだった。
まずステージに登場したMCが何とフジテレビの高島彩アナウンサー(30)。映画の舞台挨拶に高島アナが出てくるのはかなり異例。普通ならカメラマンは司会者の写真は一切撮らないものだが、高島アナとなると話は別。こんなに写真を撮られる司会者も珍しく、はっきり言ってリチャード・ギアよりも撮られていたのではないかと思う。高島アナが階段をおりるところなど写真週刊誌のカメラマンがバシバシ連続写真を撮っていた。高島彩はこの作品に声優として参加しており、リチャード・ギアの娘役の声を吹き替えている。イベントの最後にしっかりめざましテレビの宣伝をしていたのはご愛嬌。
続いてのサプライズが日本語版の主題歌を担当した青山テルマ(21)のライブ。これには観客もびっくり。紹介されたときに大歓声があがった。着うたフルの配信数でギネス記録を持つ青山は、映画館で歌うのは初めてとのことで、とにかく緊張したという。カメラのフラッシュが焚かれる中で歌ったのも初めてといい(通常ライブではフラッシュは禁止である)、ステージでは終始笑顔で、とても嬉しそうだった。主題歌「忘れないよ」は8月5日にユニバーサルから発売される。
3度目のサプライズは北大路欣也(66)の登壇。北大路は日本語吹き替え版でリチャード・ギアの声を吹き替えている。ギアは「イタリアとか吹き替えが主流の国では僕の声の俳優はいつもこの人だと決まってるんだけど、なかなか自分の声を演じている俳優に会う機会はないんだ。北大路さんに会えて本当に嬉しいです。北大路さんは僕の新しいベストフレンドです」とコメントしていた。北大路が「私の家内があなたの大ファンなので、客席からドキドキして見ていると思います。映画を拝見しましたがとてもピュアな映画だと思いました」とコメント。北大路が「サンキューベリーマッチ」と英語で礼を言うと、ギアは「ドウモ、アリガトウ」と流暢な日本語で返し、お辞儀をした。外国人がお辞儀をすると普通なら違和感があるものだが、親日家のギアともなるとお辞儀もさすがに様になっていた。
フォトセッションでは、秋田犬の仔犬が登場。その愛くるしい表情から客席から「可愛い」の声が漏れた。ギアがかなりの写真嫌いというのは有名な話だが、この日は撮影途中で「もうこのくらいにしてよ」とギブアップ。顔を真っ赤にしていた。
『HACHI 約束の犬』は日本の『ハチ公物語』のハリウッドリメイク作品。ハチ公をモデルにした別の映画とはならず、あくまで渋谷駅のハチ公について語った伝記映画的な作品になっている。ラッセ・ハルストレム監督は犬の見た目の映像をモノトーンで描くなど、センチメンタルな映画にならないよう細心の注意を払って崇高なタッチで演出。ハチが主人を待つ姿は涙無しには見ることができない。
ギアは公式にはこれが"8"度目の来日。『HACHI 約束の犬』は松竹の配給で、"8"月"8"日(土)より全国公開される。
2009/07/10 0:46