栄光から崖っぷちに? 加護亜依、ムーディ勝山『レスラー』をPR

レスラー

【日活】6月10日(水)、サラリーマンの町・新橋にて、『レスラー』のイベント試写会が執り行われ、ミッキー・ローク演じるレスラーの人生にちなんで、「崖っぷち」に立たされている有名人、加護亜依(21)とムーディ勝山(28)がシークレットゲストとして登場した。

「崖っぷち」って何度も連呼して、かなりゲストに失礼なんじゃないかと思われるかもしれないが、加護もムーディも「いえいえ。本当に崖っぷちですから」とすんなりと認めていて、ある意味このイベントは二人の自虐ネタ自慢といえる様相を呈していた。

ムーディは「一時期すごい出させてもらって、寝る時間もなかったくらいですが、あれから右肩下がりで、今では右肩どころではなく両肩脱臼ですよ。毎日のように休みが続いていたので、彼女に仕事に行ってくると嘘をついて公園に行ってました」と、まさにリストラ・リーマンを地で行く生活をしていたらしく、この仕事にも喜んで飛びついたようだ。

『レスラー』は、一度は栄光を手にしていたレスラーが、病気が原因で落ちぶれて仕事を失い、崖っぷちに立たされる話。一度はプロレスを諦めて、惣菜屋の店員として働くも断念。あてもなくさまよっているうちに、やはり自分にはプロレスしかないと自分の居場所に帰ってくる。このストーリーは主演のミッキー・ロークの人生とも重なる。ミッキー・ロークは80年代はセクシー俳優の一大スターだったが、90年代に入って人気が低迷。仕事もなくさまよっていた。『レスラー』はそんなミッキーの本格的なカムバック作品となったもの。体を張ったプロレスシーンはリアルそのもの。ミッキーはこれにより数多くの映画賞に輝いた。

あがいてもあがいても、どうしてもうまくいかない主人公の姿を見て、ムーディも痛く共感したようだ。ムーディはなんとか再起しようとイメージチェンジのために髭を剃り落としたのだが、たまに仕事をもらったかと思うと必ず付け髭を強要されたといい「ムーディの影から離れられない」と悩んでいたことを明かした。この姿は映画の中のレスラーの姿に等しい。ムーディはカメラのフラッシュがバシバシ焚かれるのを見て「すごいフラッシュだ!」と感激し、過去の栄光を思い出しているようだった。

加護は「芸能界を諦めて違う道を探していたのですが、結局また芸能界を選んでしまう気持ちが主人公に重なりました」とコメント。映画の主人公はある日プロレスを見に行くのだが、もうリングには自分の姿はない。このシーンを見た加護は「謹慎中、私も東京に来てモーニング娘。のコンサートを見に行ったのですが、私が出るところがぽっかり空いていて、本当に耐えられなかったことを思い出しました」と主人公に感情移入したようだ。

本作に出てくる相手役の女優はマリサ・トメイ。彼女もかつては『いとこのビニー』、『忘れられない人』など、話題作に恵まれた女優だったが、いつの間にか見かけなくなった。そんなマリサもこの映画で崖っぷちから這い上がり復活。劇中見事なポールダンスも披露している。加護はマリサについて「本当にかっこいい。同じ女性として憧れる」とコメントしていた。

ロック歌手のブルース・スプリングスティーンは本作のために印象的な主題歌を作曲したが、ムーディ勝山は得意のムード歌謡で対抗、「着うた滅茶苦茶儲かった〜♪ 今はその貯金を切り崩してる〜♪ 小島がやってきた〜渡辺直美もやってきた〜♪ 不意にやってきた〜エンタも外された〜♪ 世間は僕を左へ受け流す〜♪」と芸人の悲哀たっぷりに歌って見せた。今日のギャラはいったいいくらだったのか・・・。

ベネチア映画祭金獅子賞に選ばれた『レスラー』は、かつて輝いていたと思える時代があった人、自分の居場所を持っている人、崖っぷちに立たされている人なら、きっと共感できるに違いない。6月13日シネマライズ、TOHOシネマズ シャンテ、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー。

加護亜依
加護亜依

ムーディ勝山
ムーディ勝山

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2009/06/11 4:15

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